レプリカ ページ43
3日後のお昼休み。
AはCorsoの休憩室で、スマホのディスプレイを見ながら眉をひそめていた。
北川からのメールは全て削除していて、
もう、新しい受信通知が来ることは一切なかった。
眉をひそめているのは、
全く別のこと、だ。
(…また…レプリカ。)
“米花町6丁目の住宅街に爆弾のレプリカ。”
その1行の見出しの先のページを確認すると、
昨夜21時ごろに不審物の通報があったこと。
警視庁の調べでは小型爆弾のレプリカであったことが示されていた。
それは、1ヶ月半前、緑台のAのマンションで起きた事件とそっくりだった。
それゆえだろうか、同一犯の可能性があり警視庁では犯人を追っている、と報じられていた。
(イタズラ…かしら。
爆弾のレプリカって…どういうもの?
映画とかでみるコードとかが取り付けられてる箱みたいな不審物ってことかしら…)
レブリカだとどうしたら分かるのだろうか、などと、
やや専門的なところに疑問を持ちかけたAだったが、
「あ、月島さん。ここにいたんですね。
今朝B社から送られてきた依頼内容ですけど――」
部下の1人に声をかけられ、
すっとスマホをジャケットにしまうと、
すぐさま仕事モードに戻りデスクへ戻って行った。
122人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「名探偵コナン」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:white12 | 作成日時:2019年11月29日 22時