スケッチブックとサッカーボール_4 ページ16
「ほらほら。みんな、サッカーする時間無くなっちゃうぞ?」
そして、子どもたちを促すようにして萩原が言葉を掛けると、
「そうだぞ!このままだと、俺たちの勝ち――」
「あー!そんなことないもん!歩美だって――」
「そうですよ!まだまだこれからです!」
「コナン!待てよ!先に始めたら怒るぞ!」
サッカーをしていたことを思い出したのか、
Aに元気よくお礼を述べると、元いた場所へと走って行った。
(…“こなん”って呼ばれてた子、何か大人びてたなぁ…
やっぱり、最近の子どもは大人なのね。)
そして、唯一、”萩原さん”、”萩原の兄ちゃん”などと呼んでいなかった気がするあの子が、
萩原とともに、後から現れたあの子が、
萩原の子どもだろうか、などと考えていたA。
そうして、しばらくして、
スケッチを終えると、未だサッカーボールを蹴り交わしている子どもたち、
と、それに1人混じる萩原にチラリと視線を向け、
米花公園を去って行った。
公園から緑台の自宅までは、近くはないが歩ける距離。
散歩にちょうどいい距離だ。
自宅までの道を歩きながら、
苦々しい顔をするA。
あまり関わり合いたく無い人物なのだが、
推察に過ぎないとはいえ、子どもがいたのかと、それなりに驚きを覚えた訳で。
Bar Curiousで女の子に声をかけていた場面を思い出し、
最低だな、と、さらに印象を悪くしたのだった。
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作者名:white12 | 作成日時:2019年11月29日 22時