今日:9 hit、昨日:55 hit、合計:146,468 hit
小|中|大
お願い_2 ページ21
「この間、君が道を教えてくれた…取引先。
あの話、…かなり大きな取引に繋がったんだ。」
『…』
「…こういうことはあんまり色々話せないだけど、
せめて、…お礼がしたいなと思って」
耳打ちをするような仕草で、声のトーンを落としてコソッと告げる景光に、
Aは少し戸惑っている様子だ。
『あ、あの、私本当に何もしていないので…』
「でも、本当に助かったから、さ」
『ホントに、…気にしないでください』
「お礼、させて欲しいだけなんだ」
この嬉しさを分かち合いたいとでも言うように、
ニッコリと人懐っこい笑みで、景光は軽く両手を合わせた。
『…』
「ね?せめて、ご飯くらい奢らせてくれない?
俺の気が済まないっていうか…。」
さすがの演技力だ。
いや、彼の本来の人懐っこい素直なキャラが出ているのだろうか。
Aは、大きな犬でも目の前にしたかのように、
困り顔で視線を軽く彷徨わせた後、
ラチがあかないと思ったのか、
“…お茶、くらいなら…”
と呟いた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます
148人がお気に入り
148人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「名探偵コナン」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:white12 | 作成日時:2020年1月27日 20時