いつの日か。(3)【安室透/降谷零】 (ページ21)

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追跡_5 ページ21

「…さっきの布。
端に少しだけ、血が付いてたよね。
あの人、もしかして…」

『…』

何かに気づいた様子で、
安室を見据えるコナンだったが、
安室はそのまま足早に何かを探すように、
ロビーへと戻っていく。

(…もし、殺すなら山中。
しかし、これまでの被害者は殺されていない。

そしてあの布切れ…

彼女は客室にはいなかった。
あの守屋という男はさきほどまで姿が見えない、と、
スタッフが探していた。

…どこかに拘束、されている…か？

旅館の中か、
あるいは、外か…)

「安室さん…！ねぇ、誰か、探してるの？」

『…コナンくんは蘭さんと部屋に戻っていてくれ。』

「あの人、
もしかして、例の事件の…。
この前、蘭姉ちゃんに注意しに来てくれたよね？

…もしかして、誰か、狙われてるの？」

『…』

何も言わず旅館の外へ向かう安室。

安室にとって、
昨夜の早川瑞希のことを、話す訳にはいかない。
助けたというだけならともかく、

警察に連絡していない状況は、
弁明は出来ない。

「あ、コナンくん、何処行ってたのよ？もう…」

なかなか戻ってこないコナンを心配していた蘭が駆け寄ってくる前に、
コナンは安室を追いかけ、
同じく旅館の外へと向かった。