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良い男の定義_3 ページ9

コーヒーとスコーンを美味しそうに口に運んでいた安室は、
しばらくして、
“とても美味しかったです。”と、嬉しい言葉と爽やかな笑みを残し、
帰って行った。

そして、店の客がいなくなり、
キッチンで由紀とともに洗い物をしていると、

「はぁ…やっぱり、安室さんってカッコいい、ですよね…」

と、隣で由紀が呟いた。


『フフッ。由紀さんは、安室さんが好きなのね』

「ち、違います…!そんなんじゃなくって…なんていうか、
えーっと…目の保養?
目、だけじゃないか…。なんていうか…」

『レベル高い、って言ってたもんね。
確かに、ハムサンドは絶品だったし、
コーヒーも美味しかったし、由紀さんの言ったとおりだったわね。』

「でしょ?
あの外見で、しかもあんな紳士的で、なんていうか爽やかで…。
イケメンで、背も高くて、性格も良くて、しかも料理も上手くてって、
完璧じゃないですか?」

『…確かにそうかもしれないけど…』

「誰もが認める良い男、って感じで…、
その、好きとかそういうんじゃなくて、
憧れというか、芸能人みたいな感覚…なのかも」

由紀は興奮気味に話しながら、
自分の安室に対する印象や感情を、何やら整理しているようにも見える。

『誰もが認める良い男、ね…』

「Aさんは、
前に、安室さんのカッコ良さが良くわからないって言ってましたけど、
もしかして――、もっと良い男と付き合ってるとか、そういうことですか…!?
…いや、でも、安室さんより良い男って…、想像できない…」

『…フフッ』

質問しておいて、その自分の質問にびっくりして戸惑っている由紀に、
Aは笑いを零した。

「えぇ…、何で笑うんですか…。やっぱり、そういうことですか…」

『ごめん、ごめん。違うわよ。
そうじゃなくて、やっぱり由紀さん、安室さんのことすっごく好きなんだなぁって思って。』

「え、っ…、違いますよ!?そういうんじゃなくて ――」

『憧れでも、好きっていうのは同じじゃない?』

「うーん…。私は見てるだけで良いっていうか。
むしろ見ていたいっていうか。
距離が近いとドキドキしちゃって、
やっぱり、なんか芸能人みたいな感覚…です」

『そっか。』

Aにニコリと微笑まれ、
由紀はヘヘッと子どものような笑顔を見せた。

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設定タグ:名探偵コナン , 松田陣平 , 警察学校組   
作品ジャンル:アニメ
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white12(プロフ) - なゆさん» 嬉しいコメントありがとうございます。申し訳ありませんが、あとがきに書いたように続編の執筆予定はありません。各キャラ目線のスピンオフ...楽しそうですね。確約出来ないのが心苦しいですが、執筆出来た際にはまたお読みいただけたら嬉しいです! (2019年11月23日 15時) (レス) id: b6a71bc5a9 (このIDを非表示/違反報告)
なゆ(プロフ) - 完結おめでとうございます!!初めてコメントします。いきなりですが、Rainの続編とか各キャラ目線のお話とか待ってます。 (2019年11月22日 23時) (レス) id: 69230dd273 (このIDを非表示/違反報告)
white12(プロフ) - なーこさん» 最後までお読み頂き、嬉しいコメントまで頂き本当にありがとうございます。由紀ちゃんがお好きですか☆作者の中では"ちゃん"呼びの、同じく愛着のある人物です。嬉しいコメントを頂けて、涙腺緩みつつあります。宜しければ今後ともお付き合い頂けたら嬉しいです。 (2019年11月21日 20時) (レス) id: b6a71bc5a9 (このIDを非表示/違反報告)
なーこ(プロフ) - 完結おめでとうございます´`*カフェラテのような苦味と甘さが詰まってる内容で凄く面白かったです。個人的には由紀さんの人柄がとにかく好きで...夢主ではないオリキャラに愛着が湧いたのは初めてでした(笑)これからもwhite12さんの小説を楽しみにしてます*。 (2019年11月21日 18時) (レス) id: e08e419bfb (このIDを非表示/違反報告)
white12(プロフ) - 捺美さん» とても嬉しいコメントありがとうございます。最終話の更新が遅くなり、申し訳ありませんでした。お読み頂けただけでも有難いのに、嬉しいコメントまで頂けて本当にありがとうございます。本作はこれで終了となりますが、宜しければまた次回作でお会いできればと思います (2019年11月21日 17時) (レス) id: b6a71bc5a9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:white12 | 作成日時:2019年11月18日 21時

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