悪いタイミング ページ3
「…悪ぃ。タイミング悪かったな。」
互いに顔を近づけ、
Aが男と接近しているような場面に再び遭遇した松田は、
眉をひそめた。
入口に背を向けた状態でかがんでいる男の顔はハッキリとは見えないが、
その人物が誰かは、松田にはすぐに分かった。
(…何やってんだ…)
そして、
目の前に現れた男を見て、
必然的に昨夜のことが思い出され、
Aは、やんわりと、ではなく、
どんっと押し返すようにして萩原から距離をとった。
珍しく営業時間内に現れたその男。
今日はサングラスをかけているためか、やはり威圧感を感じ、
少し動揺しながら口を開くA。
『…あ、えっと、――いらっしゃい…ませ。
あの――』
「あれ、松田。」
入口に背を向けていた状態でAと向かい合っていた萩原は、
くるりと振り向き、そこに親友の姿を確認すると、
何事もないようにいつもの笑みを浮かべていた。
「休憩しにきたのか？それとも非番？」
「…いや。」
「…ふーん？
――じゃあ、また来るね。Aちゃん。」
『…え。』
またも名前で呼ばれ、
戸惑ったように瞬きをするA。
先ほど、”構いません”と言ったのはA自身なのだが。
Aに詰め寄ってはいた萩原は、
松田が来たためか、それ以上は追求せず、
彼の横を通り過ぎて店を出ていった。
『…コーヒーで良いですか？
それとも、何かお話――』
「いや、良い。」
『え…でも何か用事――』
レジを出て松田に話しかけるも、
松田は短い断りの言葉を口にすると、
くるりと背を向け、店を出ていった。
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white12(プロフ) - なゆさん» 嬉しいコメントありがとうございます。申し訳ありませんが、あとがきに書いたように続編の執筆予定はありません。各キャラ目線のスピンオフ...楽しそうですね。確約出来ないのが心苦しいですが、執筆出来た際にはまたお読みいただけたら嬉しいです！ (2019年11月23日 15時) (
レス) id: b6a71bc5a9 (このIDを非表示/違反報告)
なゆ(プロフ) - 完結おめでとうございます！！初めてコメントします。いきなりですが、Rainの続編とか各キャラ目線のお話とか待ってます。 (2019年11月22日 23時) (レス) id: 69230dd273 (このIDを非表示/違反報告)
white12(プロフ) - なーこさん» 最後までお読み頂き、嬉しいコメントまで頂き本当にありがとうございます。由紀ちゃんがお好きですか☆作者の中では"ちゃん"呼びの、同じく愛着のある人物です。嬉しいコメントを頂けて、涙腺緩みつつあります。宜しければ今後ともお付き合い頂けたら嬉しいです。 (2019年11月21日 20時) (レス) id: b6a71bc5a9 (このIDを非表示/違反報告)
なーこ(プロフ) - 完結おめでとうございます´`*カフェラテのような苦味と甘さが詰まってる内容で凄く面白かったです。個人的には由紀さんの人柄がとにかく好きで...夢主ではないオリキャラに愛着が湧いたのは初めてでした(笑)これからもwhite12さんの小説を楽しみにしてます*。 (2019年11月21日 18時) (レス) id: e08e419bfb (このIDを非表示/違反報告)
white12(プロフ) - 捺美さん» とても嬉しいコメントありがとうございます。最終話の更新が遅くなり、申し訳ありませんでした。お読み頂けただけでも有難いのに、嬉しいコメントまで頂けて本当にありがとうございます。本作はこれで終了となりますが、宜しければまた次回作でお会いできればと思います (2019年11月21日 17時) (レス) id: b6a71bc5a9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：white12
| 作成日時：2019年11月18日 21時
