長い1日_6 ページ23
同じ頃。
「…東都銀行米花支店で立てこもり…!?」
捜査二課では、一ノ瀬が大声をあげていた。
「公表だと…?今夜20時なんて無理に決まっているだろう…」
そして苦い顔で呟くのは、今年”警部”に昇格した中森だ。
公表といっても無理な話。
まだ、確証が取れていないデータも多く、
警察の動きはバレている可能性もあるとはいえ、
東都銀行、そして、特に、東堂グループの調査は秘密裏に動いているのだ。
「確か店内にはまだ春宮さんが…」
「何だと?本当か、一ノ瀬!?」
二課の刑事として動いている訳じゃないはずだ。
しかし、刑事のAが店内にいるという状況に、
少しだけ安堵した表情を浮かべるも、一転険しい表情になる中森。
「…春宮が二課の刑事とバレたら、
犯人の格好の人質になる…な。
…とにかく、詳しい状況を確認しろ!俺は現場に向かう!」
「ぼ、僕も行きます!」
中森を追うように足早に二課のオフィスを出て行く一ノ瀬。
エレベーターを降りると、
エントランス外には、機動隊の隊員数十名の姿が見えた。
これから現場に向かうということか。
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作者名:white12 | 作成日時:2019年11月17日 12時