喫茶店ポアロ ページ7
「いらっしゃいませ!」
爽やかな声と笑顔で出迎えてくれたのは、
先日店に来てくれた金髪の男性だった。
(…確か、安室さん。)
Café Rainで顔を合わせたことを思い出したのか、
カウンター内の安室は何かに気づいた様子を見せた。
「いらっしゃいませ!
あちらの席へどうぞ!」
続いて、
奥のカウンターの客を対応していた可愛らしい元気な女性店員がニコリと笑顔を見せ、
Aを席へ誘導した。
(…レトロ、というか、昔ながらの落ち着く空間ね…)
メニューを開くと、そこには”ハムサンド”の文字。
もう店に来る前から注文する品は決めていた。
『すみません。ブレンドコーヒーとハムサンドを頂けますか?』
「かしこまりました!少々お待ちください!」
女性店員の元気の良い返事を聞き、
Aは、同じくいつも元気な由紀を思い出した。
今日は土曜日。
Café Rainの定休日だ。
先日、由紀から、ここ、喫茶店ポアロのことを聞いたAは、
早速足を運んだという訳だ。
安室さんが作るハムサンドは絶品だ、と由紀が話していた。
ここのブレンドコーヒーも、とても美味しいと。
自身の注文したハムサンドを早速作っているのか、
カウンター内の安室は、爽やかな笑顔を浮かべながらテキパキと作業をしていた。
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作者名:white12 | 作成日時:2019年11月14日 21時