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盛大なため息_2 ページ46
(…何なんだよ。…ったく)
松田が抱える苛立ちは、
昨夜Aを送った後、自宅に帰ってからも続き、
口から漏れた盛大なため息は、もう数え切れないほど。
(刑事として関わってるって、言っただろうが。)
自分が口にした言葉を再確認するように、
自身に言い聞かせるようにして、脳裏に浮かべる松田は、
くしゃり、と表情を歪めた。
「あ、松田くん！2日前の強盗未遂事件だけど、
防犯カメラの映像、解析結果が送られてきたわよ――」
しかし、やはりどんな状況であれ刑事である松田は、
佐藤の声に顔を上げると、
普段のように目つきを鋭くさせ、捜査を続けたのだった。
同じ頃、Café Rainのカウンター内で、
客に見えないようにAが盛大なため息をついていたことなど、
分かりやすくいつもとは何やら雰囲気が違うAのため息に、由紀が驚いていたことなど、
松田は当然、知る由もなかった。
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作者名：white12
| 作成日時：2019年11月14日 21時
