乾いた音_2 ページ4
『…ってどういう………んだけど…』
「…から、それは…」
その時、どこからか、何やら言い争っているような声が聞こえ、
松田は足を止めた。
「ん?どうした?陣平ちゃん」
「…」
松田が視線を向けた先は、路地横の小さな公園。
そこには、男女の姿があった。
松田たちの方からは、彼らの横顔がよく見えた。
どうやら、口論をしているようだ。
そして――
パシ…ンッ
続いて聞こえたのは、乾いた音。
女が、男の頬を平手打ちしたのだ。
「お…おぉ。修羅場ってやつか?陣平ちゃん、見物するのは悪趣味――」
「…アイツ、この間の…」
「ん〜?知り合い?」
酔いが回っている萩原は、悪趣味だと言いながら、
自らも公園の男女をジロジロ見つめた。
「あ、いや…何でもねぇよ。」
「ちょ、…ちょっと…陣平ちゃん!」
見覚えのある人物かのような反応に、萩原が問いかけたものの、
ふいっと公園から視線を外し、足早に駅へと向かう松田。
それを慌てて追いかける萩原。
その後、男を平手打ちした女は公園を足早に去って行った。
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作者名:white12 | 作成日時:2019年11月12日 20時