確証 ページ17
それから10日が過ぎた。
「――直接の出入りと、外での接触。何らかの繋がりがある、と示すには十分だな。」
『3ヶ月前にも、東都タワー付近で会っていたようですよ。』
「…防犯カメラハッキングしたんじゃないだろうな。」
『…聞き込みですよ。そう目立つ行為はしてませんから大丈夫だと思います。それに、もうここまで来れば、あとは踏み込むだけでしょう?
顧客関係の情報は主に小田のPCで管理されていたようですし、やはり彼が情報を流していたと考えられますね。実質指示を出していたのは別の人物の可能性もありますが…』
米花町の例のビルの張り込みを続けていた保科と三橋は、
ビルに出入りしている男の1人が、Attraenteの本社へ直接出入りしているところを掴んでいた。
一方、Attraente側を調べていたAと中森警部は、常務取締役の小田が怪しいと睨んでいた。
Aが聞き出した社員からの情報で、顧客情報を主に管理していたという事実、
そして、ビルに出入りしていた別の男と接触している証拠を掴んでいたのだ。
二課のオフィスで情報を報告し合いながら、
状況を整理するAたち二課の面々。
既に陽は落ち、窓の外は暗くなり始めている。
「あとは、直接確認するのみですね。」
『大規模な家宅捜索はまだ難しいですが、とりあえず小田を含めて、関係社員のデバイスやメール送受信記録が確認できれば――』
「詐欺犯との通話記録も含めてな」
「――Attraente の捜査令状は取れている。詐欺グループが出入りしているビルについてもな。
Attraenteは、保科と俺が行く。
…片桐はセミナーやら本社やらAttraenteに何度か接触しているだろ。怪しまれるとマズイからな。片桐は、詐欺グループの方に。それと、三橋もだ。頼んだぞ。
ここ1ヶ月の詐欺犯の行動と、小田がAttraenteへ出社する時刻を考えて、…11時ってところだな。
「「了解」」
『…了解しました』
証拠を隠滅されないよう、Attraenteと詐欺グループを同時に押さえるため、
明日、同時刻にそれぞれ捜査に踏み込む算段だ。
中森警部の指示に、一層厳しい表情になる保科、三橋、とA。
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white12(プロフ) - 夢蜂さん» そう言って頂けて本当に嬉しいです。本作は、どうしてもスピンオフとして過去を描きたくて執筆した作品でした。スピンオフなので既にその先が分かっているが故の切なさもありつつ、若き頃の夢主を楽しく描いておりました。嬉しいコメント、ありがとうございました! (2020年2月20日 17時) (レス) id: b6a71bc5a9 (このIDを非表示/違反報告)
夢蜂(プロフ) - 強くも弱い主人公ちゃんに、つい涙が出ました。面白かったです! (2020年2月19日 21時) (レス) id: 269f71c012 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:white12 | 作成日時:2019年9月10日 14時