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犯人との対峙_2 ページ43
『…その子、は…』
「あぁ。アイツ…
いえ、あの”先生”にも、
少し分かっていただけたらと思いまして。
弁護をするのなら、
犯人の事情や気持ちをそこまで汲み取るのなら、
被害者の気持ちも汲み取れるように勉強して貰えたらと」
葵にそう話し続ける
永澤の目に、諦めたような絶望の色が浮かぶ。
そして、涙を流し続ける女の子の方に目を向けると、
少しだけ顔を歪め、苦しそうな表情をした。
『秋野先生、の…
お子さん、ですか』
「あー
アイツのことも、知ってるんですねぇ。
弁護士“先生”は。」
永澤はまたも冷ややかな目で葵を嘲る。
裁判内容の詳細までは分からない。
ただ、先ほどの白石からの話で、
秋野先生による、いわゆる”情状酌量”によるやや不当な裁判結果、であったことが推測される。
同じ目に、合わせてやる、ということか。
『…その子は、―――』
続く葵の言葉は、
後ろから投げかけられた男の声に、遮られた。
「…結城!」
振り向いた葵の目に映ったのは
松田、だった。
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作者名:white12 | 作成日時:2019年7月5日 13時