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僕はふと視線を感じ、後ろを振り向いた。

向こうの壁では女の人達が古い棚をどうにか使えないかと思案している。
この人たちも、かつて“古先生”と一緒に、この場所を支えてきた人たちなのだろうか。


「また、出来たらいいな―――クリニック。そしたら僕なんかでも、何か出来るかな」


勉強が出来るわけでも、スポーツが出来るわけでもない。
友達もいないし、絵を描くこと以外何のとりえもない僕だから、一人で何かを出来るわけではないけれど。

誰かと一緒になら、誰かの力になれたりするのかな―――、


思わず心の言葉を口に出してしまっていたようで、
律は隣で雑巾を握ったまま目を素込み見開いていた。


「あ、いや……えっと―――」


僕は慌てて、言葉を打ち消そうと口ごもる。
先程、クリニックは大変だと聞いたばかりなのに、軽率だったと口を一文字に結んだ。


「ごめんなさい―――忘れて」


凄い話を聴いた後だから、気が大きくなっていたのかもしれない。
高校生の僕に、“何か”が出来るわけなんてないのに。

下を向く僕の肩に、律がぽんと手を置く。


「大丈夫―――。

“言葉”のエネルギーは凄いんだ。
アファメーション(言霊)と言って、願いや奇跡は口に出す事から始まる」

「えっ?」


聞き慣れない言葉に眉を顰める僕に、律は意味深な笑みを浮かべた。

普段は爽やかで優しい笑顔をふりまいている彼の、
少し意地悪なこの笑みを見るのは二回目だ。


「一緒に作ろうか―――ひだまりクリニック」




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シオン(プロフ) - この囲碁の影の人は誰か凄く気になります。 (2022年9月27日 7時) (レス) @page49 id: 1c08a873e8 (このIDを非表示/違反報告)
シオン(プロフ) - 自分のキャラも登場させてくれてありがとごさいます。 (2022年9月19日 22時) (レス) @page38 id: 1c08a873e8 (このIDを非表示/違反報告)
スピカ(プロフ) - 風を出演させて下さりありがとうございます!こんなにも早くサロンのお手伝いができるとは思わなかったのでとても嬉しく思います!風の態度や話し方、律さんへの接し方と日向くんへの接し方の温度差も私が希望通りです!ありがとうございます! (2022年9月19日 16時) (レス) id: 64ca5697bb (このIDを非表示/違反報告)
シオン(プロフ) - 律さん、風邪大丈夫になるのですか!心配です。 (2022年9月19日 8時) (レス) @page30 id: 1c08a873e8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:kohaku | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2022年9月17日 10時

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