extras…υ 約束の場所 �� ページ12
ふわりと柔らかいお日様の様な微笑を浮かべる少女に、陸翔は出しかけた言葉を呑み込んだ。
純粋な彼女はきっと、陸翔の様な警戒を抱いていないのだろう。
「足を見せて？治してあげる」
「―――。変な奴ッ！」
怪我を―――弱点を、弱みを…けしてヒトに見せてはいけない。
そう、教えられていたはずなのに。
目の前の澄み渡る緑の瞳に、陸翔は大人しく怪我をした手足を差し出した。
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それから何度か、お気に入りの丘の木の上で昼寝をしていると、その少女は本とバスケット籠を持って現れる。
人気のない、秘密の場所だと思っていたのだが―――いつの間にかその丘は、エルフの少女と会える場所となっていた。
「オマエ、名前何て言うんだ？」
「え？」
「オレはリクト…蒼威陸翔だ。オマエの、名前は？」
緑の瞳のエルフの少女の隣に座り、興味深げに尋ねる陸翔に、彼女は柔らかく微笑みながら答えた。
「ハノン―――ハノン＝エオストレ…です」
「そうか、ハノン・エオストレ……じゃぁ、エオな！オマエも、オレの事、好きに呼べ！」
「うーん、と。リクト…陸翔―――陸？」
「おう！」
エルフの少女…ハノンは、この丘の木の下が、お気に入りだという。ここの木陰は、ゆっくり本を読むのに丁度いいらしい。
いつも美味しそうな匂いがすると言えば、傍らに置いていたバスケット籠からパンと果物を分けてくれた。だから、森で集めた果物をお礼にとハノンに渡した。
ある日は、ハノンが息苦しそうに倒れ込む…。
彼女には発作の持病があるというが、一度発作が始まってしまえば、陸翔にはどうしてやることもできない。
笛の様に苦し気な呼吸を続けるハノンの発作が治まるまで、
ただ―――隣にいてあげる事しかできない…それが、とても悔しかった。
知り合いの薬師に話を聴き、彼女の発作が起きないようにと薬草を集めて差し出した。
元々エルフは薬学に詳しい者が多い為、陸翔のそれ等気休めにもならない事はわかっていたが、
友達の苦しそうな姿を、ただ見ている事しかできないのは、辛かったから。
extras…υ 約束の場所 ��→←extras…υ 約束の場所 � ．汽ぅ疋好函璽蝓次蔑�翔side）
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kohaku(プロフ) - 美園さん» こちらこそ、リクエスト頂き有り難うございます！この作品の大きなテーマが”暁天（夜明け）”であり、繋がりだと思っています。皆様の素敵なキャラクターと繋がれたおかげで、完結することが出来ました！本当に感謝です！ (2022年1月8日 22時) (
レス) id: cbd072c832 (このIDを非表示/違反報告)
kohaku(プロフ) - 彩華さん» 有難うございます！作中で成長していく主人公のように、この”暁天の星”自体が、関係を組んでいただいた皆様に見守られ、支えられて紡がれた作品だと感じ、感謝でいっぱいです！そして、イルアにも心温まるメッセージ、有難うございます！ (2022年1月8日 22時) (レス) id: cbd072c832 (このIDを非表示/違反報告)
美園(プロフ) - この話を支えてきたみんなから次の世代へ繋がる…やはり世界は回りますね…長文失礼しました！本当に素敵なお話ありがとうございました！ (2022年1月8日 19時) (レス) id: 16ac793f5a (このIDを非表示/違反報告)
美園(プロフ) - リクエスト叶えてくれてありがとうございます！しかもシノンちゃんの…やばい泣けてきます…そして紙芝居ってあの紙芝居ですかね？もう何回も読み返しても心にグッときて…これからも何回も何回も読み返させていただきます！ほんとうにありがとうございました！ (2022年1月8日 19時) (レス) @page20 id: 16ac793f5a (このIDを非表示/違反報告)
彩華 - 隼さんからだけじゃない、一緒にストーリーを紡いできた皆様からの作品に込められたメッセージが身に沁みます…！そして…大きくなりましたねイルアちゃん…お父様とお母様の愛情をたくさんもらって、伸び伸びと生きていってね…うちの2人も影から見守ってますからね… (2022年1月8日 17時) (レス) @page20 id: 324e983886 (このIDを非表示/違反報告)
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