第２夜：info. �� ページ6
(―――当たり、か)
隼は陸翔の腕を離し、距離をとる。
「言いませんよ。この情報は、保険です―――“俺”がこの里で、生きていられる為の」
「―――……食えないヤツだな」
視るものを射殺す勢いで睨みつける陸翔の殺気が、隼の身体にビリビリと刺さる。
視線の威嚇だけで、一歩も動けなくなる。
「…強さとは、魔力でも特殊な身体能力でもない。
『情報を制する者が、戦いの流れを制する』情報を適切なタイミングで、適切に操作する…
それが俺の戦い方です。」
「保険だと？その情報を得て、俺に殺されるとは思わなかったのか？」
「思いませんよ―――それが出来る程度の情報なら、保険として使わない」
(―――食えないやつだ)
陸翔は殺気を緩める。隼に刺さる殺気が、幾分か弱まった。
(射殺されるかと思った……)
ドクドクと隼の胸が鳴る。
だが、それを表情に出さず、冷静を装う。表情を作るのも、演じるのも、得意だった。
―――何がホンモノか、自分ですら、解らなくなるくらいに。
「行くぞ―――ハヤト。メスの人間は、本当に美人なんだろうなぁ？」
「ええまぁ。…多分、陸翔さんの好みです」
「ハヤトは？」「オレの好みではないです」
「なんだそれ！」苦笑いを浮かべると、獣姿になった陸翔は隼を背に乗せた。
「行くぜ？！狩りは早い者勝ちだからな！！」
「はい！…っわぁぁ？！」
高速で森を走り抜ける陸翔の背にしがみつく隼。気を抜けば、後方へと落とされる。
「しっかり捕まっていろよ？！つーか、舌噛むなよ？」
「っ！！はい……」
濃紺の獣が、勢いよく森を駆け抜けた―――。
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kohaku(プロフ) - 名無しさん» コメント有難うございます。お褒め頂けて光栄です！ (2022年5月28日 15時) (
レス) id: 010498cf3b (このIDを非表示/違反報告)
名無し - 情景描写がとても素敵で感動しました！ (2022年5月28日 13時) (レス) id: 645a3b4e65 (このIDを非表示/違反報告)
美園(プロフ) - リクエスト受けて頂きありがとうございます！！ (2021年5月16日 9時) (レス) id: 16ac793f5a (このIDを非表示/違反報告)
kohaku(プロフ) - 美園さん» リクエスト有難うございます！確認事項がありますので、ボードにお邪魔いたします (2021年5月15日 20時) (レス) id: cbd072c832 (このIDを非表示/違反報告)
美園(プロフ) - リクエスト？でシノンちゃんがハノンに紙芝居を見せた後、陸翔くんがどうなったか知りたいです！いいですかね？ (2021年5月15日 20時) (レス) id: 0b7aaa97b0 (このIDを非表示/違反報告)
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