第７夜：理由 �� ページ23
過度に飾り立てることをせず、自然な雰囲気を纏うアリアに、自然と癒される。
それが、彼女達“精霊”の成せる“加護”なのか――。
―――…
隼にとって、アリアが男性なのか女性なのかは、大した問題じゃない。
それを言うならば、自分の方が本当は何者なのか、分からないくらいだ。
女にもなり、男にもなり
精霊にもなれば鬼にもなる……
偽りを重ねすぎて―――
自分ですら、自分が“何者か”が分からなくなるというのに。
・
・
「―――……やと―――」
「―――……」
「はやと…隼ッ！！」
「？！！」
ハッと気づけば、目の前には赤くて大きな瞳。
「どうしたの？ぼっとしてる―――」
「あ、ごめ……」
慌てて姿勢を正そうとするが、膝上にアリアが座って動けない。仕事の関係上、気配には敏感な方だったが、こんなに近くに寄るまで気を抜いていたなんて。
(アリアの前で、気を抜きすぎだろ…俺)
「せっかく僕と二人でいるのに、他の事を考えているなんてさ
―――ヤけるから、キスしてやろうと思っていたんだよ？」
(他の事じゃない…考えていたのは、君の事なんだけど―――)
だから膝上に乗り、こんなにも近くに寄っていたのか。
「―――……しないの？」
「え？」
「だから……キス」
ぼっ！
一瞬で耳まで赤く染めあげるアリア。
(今の仕草は反則……可愛い過ぎ―――)
口に出したら彼女は怒るだろうか。
別に彼女に、女性らしさを求めてはいない。
傍にいると癒される
―――だから、居る。
君が、君らしく笑っていてくれるなら、それがいい。
気まずさを感じたのか、アリアは慌てて隼の膝から降りると、
隣に座って残りの紅茶を飲み干した。
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kohaku(プロフ) - 名無しさん» コメント有難うございます。お褒め頂けて光栄です！ (2022年5月28日 15時) (
レス) id: 010498cf3b (このIDを非表示/違反報告)
名無し - 情景描写がとても素敵で感動しました！ (2022年5月28日 13時) (レス) id: 645a3b4e65 (このIDを非表示/違反報告)
美園(プロフ) - リクエスト受けて頂きありがとうございます！！ (2021年5月16日 9時) (レス) id: 16ac793f5a (このIDを非表示/違反報告)
kohaku(プロフ) - 美園さん» リクエスト有難うございます！確認事項がありますので、ボードにお邪魔いたします (2021年5月15日 20時) (レス) id: cbd072c832 (このIDを非表示/違反報告)
美園(プロフ) - リクエスト？でシノンちゃんがハノンに紙芝居を見せた後、陸翔くんがどうなったか知りたいです！いいですかね？ (2021年5月15日 20時) (レス) id: 0b7aaa97b0 (このIDを非表示/違反報告)
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