Place κ IF 中編（リクエスト） �� ページ24
光が消え、想像した衝撃が訪れない事を不思議に思った理玖は、恐る恐ると顔を上げた。
そこは、ホワイトアウトする前の視界そのまま。
まさか、ここが死後の世界と言う事は無いだろう。妖に消されたはずの街のヒト々は、何事もなかったかのように行き交っている。
(どういう―――事だ……？)
手に持った祓い刀を杖代わりに、ゆらゆらと立ち上がる理玖。
全身を襲う倦怠感は恐らく、ありったけの霊力を使い切ったからだろう。兎に角霊力を回復させなければまともに動くことも出来ない…。気を抜けば膝折れしそうな足を踏ん張り、理玖はシェアハウスへと戻った。
その敷地に近づけば近づくほど、空っぽとなった霊力が回復されていく。
そこは、陽だまりの様に心地いい場所―――
玄関先で掃除をするルスネに心配させないように、背筋を伸ばす。
「ただいま―――ルスネさん」
「お帰り―――なさい？」
ルスネは不思議そうな顔で振り向く。
(どうしたんだろう……ボロボロなのが、バレたのかな？)
理玖はニコリと作り笑いを返し、玄関の中へと入る。
(疲れた―――直ぐにでも、布団の中に潜ってしまいたい…)
そんな衝動を抑え、天照の元へと急ぐ。
祓いの仕事の後は、決まって彼の元を訪れ、纏わりつく靄を祓ってもらうのだ。
シェアハウスの長い廊下の先に、天照の気配を見つけた。
「アマテラス様―――」
理玖の声に、ゆっくりと振り向く天照は、驚いた様子を見せた。
「おやおや―――これは…可愛い人間の訪問客ですね」
「訪問客？」
理玖は周囲を見渡すが、そこに人間は自分しかいない。
「訪問客って…誰だ？」
「ここがどこか知らずに迷い込んでしまったのかな―――？にしては、私の名を知っているとは不思議な……」
(アマテラス様は、何を言っている？)
理玖は顔を顰めた。先程からの天照の言葉では、まるで彼が、理玖の事を知らぬかのような口ぶりだ。
「何の冗談だ―――…」
「おや？その黒い靄は―――…。どれ、私が祓ってあげましょう」
理玖の背に、天照はふわりと袖を振る。途端、重くのしかかっていた何かが嘘のように消え去り、幾分かの身体の軽さを感じた。
「ありがとう―――……」
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kohaku(プロフ) - 深影/ミカゲさん» リクエスト、有難うございます！最終回後、七夕とクリスマスネタ、書かせて頂きますね！ (2021年2月21日 22時) (
レス) id: d6f223475b (このIDを非表示/違反報告)
深影/ミカゲ - 最終回…楽しみ過ぎます…！思わず見入っていました……リクエストさせて頂きます。季節ネタで、七夕とクリスマスをお願いしたいです！ (2021年2月21日 21時) (レス) id: ba68ca19cc (このIDを非表示/違反報告)
kohaku(プロフ) - 名無しのチートさん» リクエスト、有難うございます！最終回後はリクエストに専念しようと思います！節分＆コロナネタ、書かせて頂きますね！ (2021年2月21日 21時) (レス) id: d6f223475b (このIDを非表示/違反報告)
名無しのチート(プロフ) - kohakuさん» 最終回が楽しみですっ！(余りの凄さに鳥肌たちますた...！) 節分ネタとコロナネタが見てみたいです (2021年2月21日 21時) (レス) id: 221a08961c (このIDを非表示/違反報告)
名無しのチート(プロフ) - kohakuさん» 了解です！(*´∀｀) (2021年2月20日 22時) (レス) id: 221a08961c (このIDを非表示/違反報告)
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