Place β 雨の後は上天気（リクエスト） �� ページ10
「そんな事をしなくても、チビッ子の騎士を傷つけるつもりは無いぞ？適当に発散させて終わるつもりでいた」
理玖が聴こえない事を知っていながら、“言葉”で話すサンズに、天照は苦笑いを浮かべる。
「君がそのつもりでも、鈴にはそう見えなかったのだから―――不安だったんだよね？」
小さくこくりと頷く鈴花に、頭を掻いた。
「そいつは―――悪かったな…スズ。リクも……ああ」
『ストレス発散させるつもりだったんだけどな―――』
精神感応で伝え直すと、サンズは、祓い刀に体重を乗せてうずくまる理玖に手を差し出した。
『―――…俺は殴られたんだから、ストレス発散できてない！』
納得がいかない様子で頬を膨らませてはいるが、理玖は素直にサンズの手を取った。
感情的になり、つい祓いの力を纏わせてしまったが、サンズを祓いたいとの意思は全くない。
この短い戦闘の中でも、今の自分に、彼が祓えるとも思っていなかった。
『まぁ。いつでも来な―――？殴られてやるかは、分からないけどな』
実力の差は、明らかだった―――。
目に浮かぶは、悔し涙……
音を失った悔しさと、弱い自分への。
「力を使って、ごめんなさい―――サンズ」
『お互い様だ―――オイラも、やり過ぎた。』
精神感応と言葉を入り交えて話す二人の会話は、鈴花にも天照にも理解できない。ただ、刀を交えた後だというのに、二人の表情のすがすがしさを見れば、わだかまりが残っていない事は伺える。
「大丈夫―――なんですよね？」
天照を見上げる鈴花に、小さく頷く天照は笑顔を向けた。
「大丈夫だよ―――。さて、お茶にしようか？鈴花…君達も、おいで？」
取り繕われた”言葉“を幾千交わすより、刀を交わす方が相手の事がよくわかる。
刀筋は嘘をつかないから―――
「本当は―――刀じゃなく、音楽を交わしたかったんだけどね…」
下を向いたまま、ぼそりと呟く理玖の肩を叩く、サンズ。
『直ぐに戻るさ―――その時は、またセッションしようぜ？』
鈴花を連れて奥の和室へと向かう天照に、
顔を見合わせ視線を交わす理玖とサンズも、後を追った。
A broken bone is the stronger when it is well set.
(うまくつながれば折れた骨は以前よりも丈夫になる)
骨だけに、な☆
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名無しのチート(プロフ) - kohakuさん» 了解です！ (2021年2月14日 22時) (
レス) id: 221a08961c (このIDを非表示/違反報告)
kohaku(プロフ) - 桜雲さん» リクエスト有難うございます！そして毎度、鈴花さんを我が子のように登場させて頂いており、感謝しております！！是非書かせて頂きます！ (2021年2月14日 22時) (レス) id: d6f223475b (このIDを非表示/違反報告)
kohaku(プロフ) - 名無しのチートさん» ご指摘有難うございます！右手記載のあった2か所を修正させて頂きました。また気になる点がありましたら、ご指摘下さい！ (2021年2月14日 22時) (レス) id: d6f223475b (このIDを非表示/違反報告)
桜雲(プロフ) - いつも楽しく拝見させていただいています！リクエストなのですが、もしよろしければ鈴花vs理玖さんが見たいです！お体に気を付けて頑張ってください (2021年2月14日 22時) (レス) id: a765f4403f (このIDを非表示/違反報告)
名無しのチート(プロフ) - kohakuさん» すみません...すっごい言い忘れてました...サンズ左利きです......(すごい今更感) (2021年2月14日 21時) (レス) id: 221a08961c (このIDを非表示/違反報告)
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