Place ε Mission Impossibl 〜鬼ごっこ〜 �� ページ36
どういう事だ―――。
理玖は目を顰めた。妖狐が変化しただけならば、見た目の区別はつかなくとも知識や記憶まではコピーできないはずだ。なのになぜ、目の前で不安げな表情を見せる二人の鈴花は、どちらも鈴花の記憶を持っているのだろうか……。
隣で、ニンマリと嗤うサンズ。
「ほぉ―――チビッ子の騎士は、どちらが本物のスズかが、分からないのか？」
サンズの物言いに、理玖はムッと口を尖らせた。
「なんだよ…サンズはどちらが本物の鈴花か、分かるって言うのか？」
「分かるさ―――オイラは固有能力でLOVEとEXPが見れるんだ」
そう話すサンズの右眼が、黄色とシアン色に光り出し、ゆっくりと二人の鈴花に近づいていく。
「スズは祓い屋のくせにLOVEとEXPが低い。対する妖狐は―――ああ、何人もの人外や人間をやったんだな。だからメレッド認定、か。まったく、天使の顔した悪魔のようだぜ」
サンズの口元が、意地悪く微笑む。
「悔しいなら―――譲ってやってもいいぜ？どちらが本物かを、当てる役割を」
彼の煽りに表情を変えることなく、じっと二人の鈴花の表情を見つめる理玖。
暫く無言の理玖を、心配気に見つめるランと衣麻奈。
そして、二人の鈴花はそれぞれ、理玖を見つめた。
その、水色の瞳をじっと見つめ返す理玖。
重たい空気が、廊下を張り詰めた。
「―――……いや。相手はS級メレッド、個人の感情を持ち出して、妖狐を逃がす気はない。サンズが当てたらいい、俺は、お前が示したソイツを斬る(祓う)だけだ」
そう言うと、右手に持っていた長刀の先を真っすぐ鈴花に向け、霊力を纏わせた。
「り…理玖、メレッドとはいえ鈴花の姿をした妖を斬れるのか？」
「骸骨が言ったのが、本物の鈴ちゃんだったら―――どうするの？」
その様子に、ランと衣麻奈が理玖を止めに入る。
「相手はS級。手加減は―――しない」
「理玖！」「理玖君！！」
サンズの黄色とシアンの瞳と、祓い刀を構える理玖が、ゆっくりと二人の鈴花に近寄る。
「理玖君―――信じて、私……」
「理玖君……」
「オイラの目を見な？スズ」
サンズの言葉に、二人の鈴花の水色の瞳がゆらりと動いた。
「―――っあ」
ビクリと身を引く“鈴花”の瞳をサンズが捕え、もう片方で震える”鈴花”の頭を、理玖の腕が抱き寄せたのは、ほぼ同時の事。
―――偽物(メレッド)は、お前だ―――
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名無しのチート(プロフ) - kohakuさん» 了解です！ (2021年2月14日 22時) (
レス) id: 221a08961c (このIDを非表示/違反報告)
kohaku(プロフ) - 桜雲さん» リクエスト有難うございます！そして毎度、鈴花さんを我が子のように登場させて頂いており、感謝しております！！是非書かせて頂きます！ (2021年2月14日 22時) (レス) id: d6f223475b (このIDを非表示/違反報告)
kohaku(プロフ) - 名無しのチートさん» ご指摘有難うございます！右手記載のあった2か所を修正させて頂きました。また気になる点がありましたら、ご指摘下さい！ (2021年2月14日 22時) (レス) id: d6f223475b (このIDを非表示/違反報告)
桜雲(プロフ) - いつも楽しく拝見させていただいています！リクエストなのですが、もしよろしければ鈴花vs理玖さんが見たいです！お体に気を付けて頑張ってください (2021年2月14日 22時) (レス) id: a765f4403f (このIDを非表示/違反報告)
名無しのチート(プロフ) - kohakuさん» すみません...すっごい言い忘れてました...サンズ左利きです......(すごい今更感) (2021年2月14日 21時) (レス) id: 221a08961c (このIDを非表示/違反報告)
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