Place γ 心の壁（リクエスト） �� ページ14
「他に、質問は？」
サンズは首を左右に振りながら、鈴花に訊ねた。どうやらこの仕草が、鈴花に安心(？)を与えている様だ。
「えっと―――サンズさんが食べたモノは、お腹の中のどこに行くの？」
「―――……それは、難しい質問だな。スズの目には視えなくなる―――スケルトンなだけに、な☆」
「―――透明に、なるんですか？」
(まともに返されちまったよ…)
天照から、訊いた事はある。この少女…こう見えて手ごわいらしい。
「サンズさん！」
「はい？」
「クッキー作ったら、食べてくれますか？」
「ああ―――まぁ。嫌いじゃないが…」
鈴花は満足したように去って行った。
結局、あの問いかけが何なのかもわからぬまま、数日が過ぎたある日。
「サンズさん……」
シェアハウスの縁側でお茶を楽しんでいたサンズに、戸惑い気味に鈴花が声を掛けた。
「あの…声をかけても良いですか？」
「声ならもう、かけているよな？チビッ子」
ずかずかと近寄ってきては、すとん…と、サンズの隣に座る鈴花。
ピンク色の小袋を抱えた手は、微かに震えている。
まだ、サンズの事が怖いようだ。
「―――……今日は何だ？チビッ子」
サンズは首を左右に揺らす。
すると、揺れる骸骨の頭をじっと見つめる水色の瞳から、恐怖が消えていった。
何故これが、彼女に効果があるのかは分からないが、怖がらずにいてくれるならそれでいい。
「サンズさん、クッキー作って来たんです。食べてくれませんか？」
「クッキー？」
「ケチャップじゃなくてすみません……」
ピンクの袋に、赤いリボンの結ばれた可愛い包みを解くと、中には骨の形をしたクッキーが何枚も入っていた。バターと砂糖の甘く香ばしい香りがする。
「オイラにくれるのか？」「はい、食べて下さい！」
サンズがそれを、口に入れる様子をじっと見つめる鈴花。食事風景を、穴が開くほど見つめられるのは初めてだ。
サクサクと、小気味のいい音がする。
ごっくん……
クッキーの欠片が喉元を過ぎるまで、鈴花はじっとサンズを見つめていた。
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名無しのチート(プロフ) - kohakuさん» 了解です！ (2021年2月14日 22時) (
レス) id: 221a08961c (このIDを非表示/違反報告)
kohaku(プロフ) - 桜雲さん» リクエスト有難うございます！そして毎度、鈴花さんを我が子のように登場させて頂いており、感謝しております！！是非書かせて頂きます！ (2021年2月14日 22時) (レス) id: d6f223475b (このIDを非表示/違反報告)
kohaku(プロフ) - 名無しのチートさん» ご指摘有難うございます！右手記載のあった2か所を修正させて頂きました。また気になる点がありましたら、ご指摘下さい！ (2021年2月14日 22時) (レス) id: d6f223475b (このIDを非表示/違反報告)
桜雲(プロフ) - いつも楽しく拝見させていただいています！リクエストなのですが、もしよろしければ鈴花vs理玖さんが見たいです！お体に気を付けて頑張ってください (2021年2月14日 22時) (レス) id: a765f4403f (このIDを非表示/違反報告)
名無しのチート(プロフ) - kohakuさん» すみません...すっごい言い忘れてました...サンズ左利きです......(すごい今更感) (2021年2月14日 21時) (レス) id: 221a08961c (このIDを非表示/違反報告)
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