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でも…と口ごもる篝を自慢の饒舌で丸め込むと、彼女を主の元へと誘導した。
主の元へと向かう際、彼女の意図との相違があってはいけない……ましてやあの(空気を読まぬ)主の前でそれがあっては余計に話がややこしくなると思い、篝の“外”での用事についてを確認する。
どうやら、学園の図書館にはない“本”を探しに行きたい様子で、それは近隣にある大学の図書館に存在するという。
目的と場所がはっきりしているのなら時間も要さないだろう。篝の予定さへ合えば残りの時間は目論通りデートに費やせるはず。
そしてタイミングの良い事に、この週末は図書館へ行く以外の予定はないという。
主に予定など当然ない―――。学園の図書館で本を読み漁り、自室でピアノを弾くのが主の普段の休日だ。
従獣である我が、なぜ主のデートプランにまで気を配っているのか―――と、己に自問自答をしながらも、今世の主に幸せになって欲しいと思うのは誠の心である。
図書館外のベンチに腰掛け、本を読み漁る主を見つける篝。彼女が声をかけるよりも先に、主は篝に気づき顔を上げた。
言っておくが―――我が精神感応で主に教えたわけではない。
主の事だから、きっと篝の気配か音を敏感に感じ取ったのであろう。
「こんにちは、篝さん」
―――今、篝さんに会いたいって思っていたから…本当に会えて嬉しい。
(それは―――思っていても口に出すものではありませんよ……)
ニコリと微笑む主に、篝の足元に控える我は、心の中で呆れのため息が零れる。
―――さぁ、篝様。
我が彼女に視線を向けると、篝は小さく頷いた。そして―――
「悠都ちゃんに―――これを」
「『これ？』」
予定外の篝の行動に、主と共に我も呆けた声を挙げてしまった。
彼女が差し出したのは、先程我も相伴にあずかったクッキーだ。可愛くラッピングされたそれを、主は嬉しそうに受け取る。
―――ふむ。そのクッキーは実に美味だった。チョコチップの方を我は貰ってはいないが、アーモンドのあの味から想像するに、あちらもきっと美味だろう。
主が幸せそうで我も嬉しい限り……
(―――ではなくて。)
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kohaku(プロフ) - 彩華さん» 有難うございます！引き続きの応援頂けるよう、頑張ります！ (2021年12月27日 7時) (
レス) @page30 id: cbd072c832 (このIDを非表示/違反報告)
彩華 - 遅ればせながら、悠都さんお誕生日おめでとうございます！これからのご活躍をお祈りいたします！もちろんケルべロスさんも！ (2021年12月26日 14時) (レス) @page30 id: ea837d69e9 (このIDを非表示/違反報告)
kohaku(プロフ) - シオンさん» 有難うございます！ (2021年12月21日 19時) (レス) id: cbd072c832 (このIDを非表示/違反報告)
シオン(プロフ) - 誕生日おめでとうございます〜〜🎉 (2021年12月21日 19時) (レス) @page30 id: 1c08a873e8 (このIDを非表示/違反報告)
kohaku(プロフ) - 鈴桜さん» 有難うございます！そう言って頂けて嬉しいです！ (2021年11月24日 17時) (レス) @page28 id: cbd072c832 (このIDを非表示/違反報告)
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