【Avatar Code（アバターコード）】 (ページ49)

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Code No　07　④ ページ49

ツヴァイの後ろで、アインスが左手を伸ばした。

「システムコール―――マテリアル形状変化」

アインスの左手がドロリと軟化し、その先が増殖し見る見るうちに刀へと変化する。

「すべてのナンバーズはMA-Uの管理下にある。断るというのなら、職権を使いＮＯ８を機能停止させるまで」

「……。システムコール―――マテリアル形状変化」

アハトが右手を形状変化させ、剣を生成した。
ＢＭＩ下でアバターの操作…特に、形状変化を行うにはそれなりの経験と訓練が必要だと思っていたが。先日消息を絶って新たにＩＤ登録を行ったばかりのＮＯ８で、こうも易々と形状変化が行えるとは。

目を細めるツヴァイ。

「あちらさんは、戦う気でいるみたいだぜ？どうする？アインス」
「予告通達は行った。向こうがその気ならこちらも施行するまでだ」

(まぁ、先に形状変化で武器を出したのは、アインスの方だけどな―――)

アインスは地を蹴り、一瞬でアハトの間合いに入る。そして、アハトの胸部を刀で斬りつけた。
一瞬よろめき、切られた胸を押さえるアハト。

マテリアルで出来た人型アバターは一定以上のダメージを受けると、ＢＭＩ接続を緊急遮断される。接続回線が切れたところに、特殊プログラムを埋め込み、操作不能の状態で星形のマテリアルに変化させ持ち帰る寸法だった。

「ＢＭＩ切断プログラム、起動―――」
「何？！」

アハトの剣に、ソースコードが舞う。
アバターを操作しながら、プログラミングを行い、こちらのアバターの接続を解除させて使用不能にさせる気だ。

「アハトのＩＤ登録者も、プログラマーかよ」

警戒するツヴァイの隣で、アハトの展開させたソースコードを読み解いていくアインス。
そして―――

「シールドシステム起動―――」

アインスとツヴァイの周囲に、帯状のソースコードが二重螺旋を描く。

「デュエルコード(二重螺旋プログラム)の使い手とは、珍しいな」

驚いたような表情を見せるアハトだが、慌てた様子はない。

「それだけじゃないさ」

ツヴァイの拳に、二重螺旋のソースコードが舞った。
同時に、勢いよく地を蹴り、アハトに殴りかかった。後方へ避け、直撃を避けたアハトが剣を振り下ろし反撃する。その剣に、プログラムを纏わせた拳をぶつけるツヴァイ。
拳に纏うプログラムが、アハトの切断プログラムを切断していく。

「なんだと？！！」