【Avatar Code（アバターコード）】 (ページ47)

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Code No　07　② ページ47

膝下丈のラフなワンピースと髪をハーフアップに結い直し、ダイニングに向かうA。食卓で小さなノートパソコンを叩いていた凪は、自室から出てきたAを見ると、いつもの笑顔を浮かべた。

「ワンピース姿のAさん、可愛い！」
「―――……からかわないで！」「ほんとだよ！」

にこにこと笑う凪に、視線を逸らすA。
可愛い等と女心をくすぐるようなセリフをさらりと言ってのける凪。
お世辞だと思いながらも、それが少し心地よくて、ちょっとだけ意識した格好をしてみる。そんな自分も、嫌いではなかった。

大抵はAより早く家に帰る凪は、夕飯を用意して待っていてくれる。何にしようかと迷いながら、一人暮らしだと結局簡単な夕食で済ませてしまっていたAにとって、凪が作る夕食は一つの楽しみでもあった。

「いつもメニュー考えるの、大変じゃない？」

熱々のシチューをスプーンで冷ましながら、口へと運ぶA。とろける野菜と甘いシチューがほっこりと体を温め、思わず顔が綻んでしまう。

「そんな事ないよ？暇な授業中に、Aさん何が好きだろう～とか、熱いシチューを冷ましながら食べるAさん可愛いだろうなぁとか想像してると楽しいからさ」
「？！！」

スプーンを咥えたまま、固まるA。

「きちんと授業聞いてるの？」
「大丈夫！高校の授業なんて、そんな難しくないから」

凪はへらへらと笑って見せるが、彼が通う聖倭大学附属高校といえば、国内でも名の知れた進学校だ。大学も含めて偏差値も高く、授業の難易度も高いと聞く。固まるAに、シチュー冷めちゃうよと首をかしげる凪。

「何か食べたいものあったら、授業終わりまでにメールくれたらリクエスト応えるよ！好きな食べ物とか、嫌いな食べ物とか…Aさんの事色々知りたい―――」

「シチューは、好き。後、卵たっぷりのポテトサラダも―――」
「ポテトサラダかぁ…了解！明日は夕飯、ポテトサラダにするね！」

ニコリとほほ笑む凪に、思わずAの頬もほころんでしまった。

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