Five ページ10
Aside
男の人……
わ、たしは……もう…一期様に触れられない…
私は…汚れてるから……
忘れようとしていたのに……
思い出してしまう…あの恐怖の毎日を……
きっとこのことを一期様が知ったら…きっと幻滅してしまう…
ごめんなさい…ごめんなさい…ごめんなさい……
ｶﾞﾗｯ
突然襖が開いたので振り返るとそこには…
貴「い、ちご様……」
一期「A…どうかしたのですか？」
一期様は私に手を伸ばしてきた
一期様が私に"触れよう"としている…??
貴「だめ、一期様、私に触っちゃダメ…!!」
一期様が私に触れようとする瞬間後ろに下がって回避した
一期「なんでダメなんですか？」
貴「そ、それは……ダメなものはダメなの……」
敬語が抜けているのが自分でもわかった…
私は一歩ずつ下がっているけど、一期様も一歩ずつこちらに歩み寄っている
貴「あっ……」
後ろには壁…
もう逃げきれない……
一期「A…。何故ダメなのか教えてくれませんか?」
貴「………」
一期「……私が大阪城で燃えてから何かあったのですか…??」
貴「……っ…」
なんで…なんで一期様がそのような事を…
一期「そうなのですな…。A、こっちを見てくださりませんか？」
貴「………」
一期「A、こっちを見て？」
一期様も敬語が抜けた…
私がゆっくり顔を上げると、一期様は私の頬に手を優しく当てた
一期「叔父上が教えて下さりました。楽しいことや辛いことはなんでも聞いて話し合って、共有した方がいい…と。1人で抱え込むくせはやめてほしい…。私にも頼ってくれないか、A??」
貴「…でも……」
一期「そんなに私は頼りないですか??」
貴「そんなことは無い…!!ただ……」
一期「ただ……??」
このことは言っていいことなの…ダメなことなの…?
共有すると言ってもこんなこと言えない…
貴「な、んでもない……」
一期「何でもなくはないでしょ…??」
一期様は頬に当てた手で強引に私の顔を上げさせてそのまま…
貴「…んっ……ちょ、いち……」
長い…っ…久しぶりすぎる…
一期様はゆっくりと自分の唇を離した
私は酸欠になって腰から落ちるのを感じると、一期様が慌てて腰に手を当てて支えてくださった
一期「教えて下さりませんか？」
貴「聞いて後悔…しない…？」
一期「しないと思いますが…聞く内容にもよりますな」
私は一期様に話すべく、ゆっくりと息をついた
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猫マシュマロ(プロフ) - 更新頑張ってください！この作品、大好きです！応援してます！ (2020年9月11日 21時) (
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作者名：咲希･夏蝶(ほたる) | 作成日時：2020年4月20日 8時
