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キラキラなネオンの光に
負けないくらいに
キラキラしている
こんなに沢山人がいるのに
櫻井くんは目立つ
ううん
こんなに沢山人がいるからだ
行き交う人達が
見惚れてる
振り返る
隣を歩くのが恥ずかしくなる
「酔ってます?」
思わず俯いて
歩いてしまっている私を
櫻井くんが心配そうに覗き込む
「ううん
大丈夫」
あなたのせいです
「先輩は
もっと自信持っていいと思いますよ？」
「え？」
「大野さん...」
「あぁ」
いや
無理でしょ
どう考えても
私が2番目
「ほら」
そう言って
私をくるりと
後ろ向きにさせる
「ちょっ」
何事かと思いきや
「智さん...」
そこには
息を切らした智さんが立っていた
「どうして...?」
動揺している私の背中を
ぽん
と櫻井くんが軽く押す
「お姫様
王子様が助けに来ましたよ?」
なんて
揶揄いながら
「じゃあ
俺は帰りますね
お疲れ様です」
「えっ！？
櫻井くんっ
本は？？」
一人で帰ろうとする
櫻井くんの腕を掴む
「あー
あれ
嘘です
すみません」
ぺろりと
舌を出して
まるで
いたずらが成功した
子供のように笑う
「もしかして...」
櫻井くん
「ほら
早く」
私の手を
そっと掴んで
自分の腕から離すと
「またね先輩」
爽やかに
その手を軽く上げて
去って行った
私を助けてくれたの？
「A」
そんな
櫻井くんの背中を見送っていた私を
智さんが呼ぶ
「智さん」
振り向くと
なぜか
とても悲しそうな顔で
立っていた
「ごめん」
何が？
そう聞く前に
腕の中に引き込まれた
いつもの香り
落ち着く香り
私も智さんも
それ以上は言葉にしなかった
.
それでも
家まで送ってくれた智さんが
「好きだよ」
そう言って
抱きしめてくれたその言葉だけで
「私も」
ギュッと
その広い背中に
回していた腕に力を入れて答える
来た道を戻って行く智さんを
見えなくなるまで見送る
.
多分
あの時
私が言葉の続きを聞いてしまっっていたら
智さんが話してしまっていたら
.
私達は終わってしまう
そうお互い分かっていたから
.
一緒にいると
もちろん幸せ
だけど
離れた後は
寂しい
普通の恋人達とはまた違う
寂しさがある
真っ暗な部屋に入って
寂しさを紛らわすように
智さんの顔を思い出して
目を瞑る
ふと
櫻井君の笑顔を思い出す
「ふふっ
月曜日お礼しなきゃ」
何故か私も笑顔になっていた
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ことら(プロフ) - コメントありがとうございますm(__)mとても励みになりました！頑張ります。 (2020年1月26日 20時) (
レス) id: 3fdd75fac9 (このIDを非表示/違反報告)
umi(プロフ) - 色々と複雑な気持ちの中で書き続けてくれてありがとう。私は潤担なので比べ物にならないけど心中お察し致します。辛い時は休んでいいです。ゆっくりでも最後まで更新して頂けると嬉しいです。 (2020年1月26日 11時) (レス) id: 70b1e6f34a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ことら | 作成日時：2019年12月5日 7時
