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.
「A先輩」
「はい」
「Aせんぱーい」
「はいはい」
櫻井くんのインターンシップが
いよいよ明日で終了する頃
事あるごとに
私を呼ぶ櫻井くん。
いや
教育係だから
当たり前か
.
「櫻井くんは
Aのこと
名前で呼ぶようになってんの？」
え？
智さんが
すれ違い様に呟く
「あ
本当だ
いつの間にか...」
いつからだろう？
自然過ぎて
全く気づかなかった
「A先輩！」
「はいっ」
じろりと
横目で睨む智さんを背に
櫻井くんのところに駆け寄る
「どうしたの？」
「ここなんですけど...」
.
.
「A先輩
お昼どうするんですか？」
「うーん...
どうしようかな」
「俺
行きたいところあるんですけど」
そして
なぜか
ランチもほぼ一緒
懐かれているのか...
それとも
.
「もしかしてさ」
「はひ？」
ランチメニューの
チキンライスを
リスのように頬張る櫻井くん
可愛い...
いやいや
「私を盾にしてませんか？」
多分こっち
私
上手く利用されてる
この子
相当賢い
「まさか」
あれ以来
受付嬢からの誘いを
上手くかわしているようだ
その代わり
私への風当たりが強い
「やめて頂きたいんですけど...」
智さんの機嫌も悪くなるし...
いや
これは気のせいかもしれないけど
「先輩なんだから
助けて下さいよ」
ごくんと
咀嚼が終わって
ニヤリと笑う
「困ります」
「俺と噂になったら？」
また
「誰にでもそういうこと
言うんでしょ？」
「失礼な
俺そんなにチャラくないですよ？」
またまた
可愛く首を傾げる
「あざとい」
「あざっす」
「両手に花なんじゃないの？」
ポテサラを
大きな口を開けて
頬張ろうとしているところで
ピタリと止まる
「リップサービスですよ
女の子には優しくしないと」
「あらま。
それ
21歳の男の子が言うセリフじゃないと
思います」
「俺
早生まれなんで
まだハタチなんです」
「余計
セリフじゃないわっ」
「ははっ
A先輩楽しいですよね」
「それ褒めてないよね？」
「先輩も早く食べないと
お昼休み終わっちゃいますよ？」
「あっ」
もー
この子には勝てないわ
最後のひと口を食べ終え
ごくごく
水を飲み
グラスを置くと
黙々と食べ始める私を
頬杖をついて
優雅に眺めている
悔しいけど
そんな姿も
画になるわ
本当
あざとい
.
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ことら(プロフ) - コメントありがとうございますm(__)mとても励みになりました！頑張ります。 (2020年1月26日 20時) (
レス) id: 3fdd75fac9 (このIDを非表示/違反報告)
umi(プロフ) - 色々と複雑な気持ちの中で書き続けてくれてありがとう。私は潤担なので比べ物にならないけど心中お察し致します。辛い時は休んでいいです。ゆっくりでも最後まで更新して頂けると嬉しいです。 (2020年1月26日 11時) (レス) id: 70b1e6f34a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ことら | 作成日時：2019年12月5日 7時
