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なんだか
とばっちりを受けそうでヒヤヒヤしていると
「どうぞ」
そう言って
受付嬢たちを自分より先に
ビュッフェの列に並ばせる
そのエスコートぶりに
受付嬢たちのご機嫌も
あっと言う間に直る
世の中の女子は
このツンデレさに
簡単に落ちてしまうのだろう
「先輩も」
私にも
気遣ってくれたけど
これ以上巻き込まれたくなかったので
「大丈夫
櫻井くん先に行って」
そう押し出して
受付嬢の後ろに並ばせる
きゃっきゃ
楽しそうにしている3人を見て
ほっと胸を撫で下ろす
3人の様子を見ていると
櫻井くんは
きちんと相手の話を聞き
的確に返してくれる
そして
会話も盛り上げてくれて
尽きることもなく
楽しい
「こんな
両手に花状態なんて
俺贅沢なランチですよ」
なんて
受付嬢を両隣にはべらせ
リップサービスも怠らない
将来大物になるわ
そんな状態を
冷静に観察していると
もうすでに
受付嬢たちの
櫻井争奪戦が始まっていた
恐ろしい...
「私
ちょっとお手洗いに行って
そのまま戻るね
櫻井くん
13時からまたスタートだから
後ほど」
ランチを食べ終わり
そう言って
その場から逃げる
私がいなくても
櫻井くんは
人見知りをせず
誰とでも気兼ねなく話せるし
多分
ひとりぼっちになることはないから
大丈夫
部署に戻る途中の廊下で
「A」
そう呼ばれて振り返ると
「大野主任」
そこには
ほっと落ち着く笑顔があった
.
「どう？
インターンの教育係は？」
「できれば
普通の子が良かったです...
身が持たなそうですよ」
ぐったり項垂れる
「ははっ
俺も気が気じゃないよ」
「え？」
「あの子
敵になったら大変そう」
「まぁ
確かに
口が達者そうですもんね」
「うー
うん
...まぁね」
智さんの
キレの悪い返事に
首を傾げると
いきなり顔が近づいて
ちゅっ
と
触れるだけのキスをくれた
「おっ！
大野主任っ！
ここっ
会社ですっ！」
「しっ」
突然の出来事に
動揺を隠しきれない
「そんな動揺しちゃったら
会社でこれ以上のこと出来ないじゃん」
なんて
そんな可愛く口を尖らせて
言うことではない
「だめです...」
真っ赤になって俯く
「んふふ
ごめん」
智さんは
そう言って
ぽん
と頭を撫でて
「じゃあ
午後も頑張ってね」
甘い甘い顔から
上司の顔に戻る
「はい」
そんな
カッコいい後ろ姿を見守って
ニヤけ顔を隠しながら
部署へと戻る
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ことら(プロフ) - コメントありがとうございますm(__)mとても励みになりました！頑張ります。 (2020年1月26日 20時) (
レス) id: 3fdd75fac9 (このIDを非表示/違反報告)
umi(プロフ) - 色々と複雑な気持ちの中で書き続けてくれてありがとう。私は潤担なので比べ物にならないけど心中お察し致します。辛い時は休んでいいです。ゆっくりでも最後まで更新して頂けると嬉しいです。 (2020年1月26日 11時) (レス) id: 70b1e6f34a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ことら | 作成日時：2019年12月5日 7時
