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恥ずかしい｡本当に恥ずかしい｡いつまでこのままなんだろう｡
49さん、楽勝とでも言わんばかりにスタスタ歩いてるんだけど｡何でそんな余裕そうなんですか｡パッと見、細いのに｡何でこんなに安定してるんですか｡というか重くないの?重いよね?ねえ?
｢あのさ｣
｢はいっ!何でございましょう!?｣
もしかして降ろしてくれるの!?やった!
……いや、ちょっと待て｡普通に考えて、降ろしてもらえる確率と怒られる確率だったら明らかに後者の方が高いよね｡だって飛び出してきちゃったし、帰らないって首振っちゃったし｡めちゃくちゃ迷惑かけちゃった｡うん、詰んだ｡
目をギュッとつぶって怒られるのを待ったけど、全然叱る声は降ってこない｡おそるおそる目を開けると、何してんの?とでも言いたそうな49さんとパチッと目が合った｡
｢何してんの?｣
｢いやあの、怒られると思って心の準備をですね……｣
私がそう言った途端、49さんがピタリと立ち止まった｡さらに盛大なため息｡私のアホさに呆れたのか、それとももっと腹が立ったのか｡
｢うーん、まあ怒ってないって言ったらちょっと嘘になるけど｡どっちかと言うと心配の方が大きかったかな｡Aちゃん優しいから、いつ変な奴に絡まれるか分かんないし｣
49さん、私なんかを心配してくださったんですか……!?もはや嬉しいを通り越して申し訳なくなってきた｡
｢あと、キラーTのこといっぱい褒めてるの、なんか嫌だった｣
｢へ?｣
｢確かにアイツムキムキだけど、俺だってAちゃんくらい軽々持ち上げられるし!｣
やだ、嘘｡
49さん、嫉妬したの?やきもちさん?お餅焼いちゃったの?
もー!49さん可愛いじゃーん!
私が思わずニヤついていると、彼は機嫌を損ねてしまったらしい｡おっと｡
｢49さん、力持ちさんですね｡さすが私たちを守ってくれてるだけあります｣
そう言ってあげると、49さんはたちまち機嫌を直した｡チョロいよ、大丈夫?言ったことはもちろん全部本心だけどさあ｡ちょっと心配になっちゃうな｡
｢ありがと｣
まあ、いっか｡49さん、喜んでくれてるみたいだし｡
でもね、49さん｡
｢あの、そろそろ降ろしては……｣
｢えー、俺まだ怒ってるから2626番たちのとこまでこのままね｣
そんなあ……｡
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作者名：futureblue�鏡� | 作者ホームページ：http:/
作成日時：2019年9月19日 17時
