馬鹿と天才は紙一重 (ページ23)

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自分のホテルに着いてルカと同室のモネの部屋を開けると
たくさんの氷でアイシングしてるルカがいた。

怪我を見ると、特に悪化する様子もなく、
次の試合は一応経過観察になりそうだと思った。

「いつ怪我したか分かる？」

ルカ「全く分かんない。気づいたら痛かった。」

「試合中かもな。
アドレナリン出てたから今まで痛くなかったのかも。」

ルカ「とりあえず経過観察らしいから、もうゆっくり寝る」

と言って電気を消したルカ。

やりやがったなこいつ。
まあ、大丈夫ならよかったと思って部屋を出た。

あれから日本代表に会ったら会釈したりする毎日で
とうとうきてしまったW杯最終戦。

ルカの怪我はそこまで大きな怪我じゃなくって
めちゃくちゃ安心した。

イバンは安定したプレーで得点を重ねた。

イタリアは最終戦、勝ちきった。
この勝ち切る、っていう強さがイタリアの持ち味。

表彰式では2位の場所に立ち、笑顔を浮かべる選手達を見て
この人達を支えられてよかったと思った。

それぞれ個人賞も受賞してリオへ向けた
最高の始まりになったかな。

邦さん達に挨拶したかったけれど、全く会わないし
時間も作れないからそのまま日本を発った。

またいつか、帰って来よう。