馬鹿と天才は紙一重 (ページ3)

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柳田「俺らさ、去年優勝したじゃんか。
それで何が得られたかって言ったら特にないんだよね。
だから、優勝目指すのもいいけど最後は楽しみたい。」

マサさんが俺と誠大さんにだけ話してくれたこと。

"春高のプリンス"そう呼ばれるようになるにはどれくらい努力したのか。

メディアはそんなことも知らずに、いや、上辺だけ見てマサさんを語るんだ。

関田「でも、どうせなら連覇したくない？」

柳田「するかー連覇。
Aがいて関田がいて俺がいる。最強じゃん、東洋。」

「勝ちましょうね、春高。
俺にとって初めてなんすから。」

柳田「勝とうな、絶対。」

そんな約束をして毎日毎日、ボールを打ち続けた。
トスが上がれば踏み切って跳ぶ。

上がらなくてもいける！も思えば叫んでボールを呼んだ。

マサさんの最後の試合でセンターコートでプレーできるように。

必死に跳んだ、すると、そこに誠大さんのトスがいい感じでくる。
俺と誠大さんの相性は抜群に良かった。

こんなに必死に朝から晩まで練習するのは久しぶりで、
あの人からもらったスニーカーが壊れそうだった。

ちょうどあの人もシーズン中で連絡するのが申し訳なかった。
だからそのままで練習してた時にマサさんから声をかけられた。

柳田「Aー外泊って出せる？今からでも」

「出せますよー」

柳田「俺ん家で一緒にご飯食べない？」

「行きます！行きたいですー」

柳田「母さんに言っとくから外泊出しといてねー」

マサさんは携帯片手に部室を出ていった。
俺は片付けをマッハでやって学校を出た。