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末・正・福 ページ29
〜 seiya 〜
Aが泣いとるのは初めて見た…
今までどんなに苦しくて悔しくても…
俺たちの前では絶対泣くことは無かった…
今の涙も…" 足の痛みからやない "って…
何処かでそう分かっとる自分がおった…
それはここにいた全員が思ったことやと思う…
〜 poyakado 〜
A「やれるからっ…！」
Aちゃんはそう言ったあと… ズボンを強く掴んで…
下唇を噛み締めながら悔しそうに下を向いた…
床にポタポタとゆっくり落ちる綺麗な涙…
それは初めて見る…Aちゃんの弱い姿やった…
ここまで悔しがっとるAちゃん…初めてや…
俺はどうしたらええか分からなくて…
ただ黙って背中を擦ることしか出来んかった…
〜 taiche 〜
Aちゃんがどれだけ俺たちに迷惑を
かけたくなかったんかは分かっとる…
せやけど…ここまで無理はして欲しくなかった…
でも…俺たちのこの気持ちが…Aちゃんを
どんどん押し潰してたのかもしらん…
そう思うだけで…苦しくなったし…
『もっといい方法があったんやないか』って思った…
こんなに苦しんで…我慢しとるAちゃん…
きっと…今までも一人で沢山戦ってきたんやろうな…
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作者名：ええな | 作成日時：2022年9月7日 10時
