【ママ】white 【約ネバ】

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『レイ！』

いつものように木陰で、エマ達の鬼ごっこを本片手に観戦しているレイ。

「･･･何だよ」

話しかけたのが私だと気づくと、すぐまた本に目を落とした。

『･･･つまんないの』
「･･････は？」

小さく呟いた私の言葉に、素早く反応する。

『本ばっか読んで遊んでくれないし、部屋も違うから一緒にも寝れないし』

「･･･悪かったな」

『前みたいに勉強教えてくれないし、小さい子ばっかかまってるし』

「まだ続くのかよ」

呆れた目に、どこか優しげな雰囲気を漂わせて
言う。

『レイのば−か』
「はあ？」
　
いい加減木の根元から立ち上がり、本を閉じる。

「わーったよ、どうすればいいんだ？」

『レイに、し・つ・も・ん！』

「質問？」

『うん、じゃあいくよ〜』

「･･･？」

『好きな人いる？』

「ごっふぉ！！！」

私の突拍子のない質問に、盛大に吹き出す
レイ。その後もゴホゴホ咳き込んでから、やっと呼吸を整えていこちらを向いた。

「は、何だよそれ((ｺﾞｯﾎｺﾞﾎ」

『だから、好きな人。恋愛的に？』

「何で疑問系なんだよ…」

『ほら、答えなさ〜い』

「･･････････････････････････････いねぇよ」

とんでもなく長い沈黙の後、小さく答えた。

『いや嘘付け？？今すごい間あったけど？？』

「いたとしたらなんなんだよ…」

『べっつに〜』

「意味わかんねえ」

『レイは分かんなくていいんです〜』








『(はあ、折角《恋》がどんなものか、物知りな
レイに聞けば分かると思ったのに。
レイも分かんないのか〜。
なんか胸がもやもやするんだよね･･･
私、どうしちゃったんだろ…
やっぱり《恋》かなあ･･･______)』

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