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さっと辺りを見渡しても出口と思わしき扉はきりやんの後ろにしかない。しかしその扉は当然のように彼が塞いでしまった。
「そんな顔しないでよ」
「じゃああの、そこ退いてもらってもいいっすか」
「それは無理」
「だと思ったよ.....」
「ほら、手帳返して」
ん、と手を差し出される。大人しく手帳を渡すと、彼は元あった引き出しにしまって鍵をかけた。「別に大した情報じゃないけどね」と呟いて鍵をポケットに入れる。
この病院に来て学んだことは、＿＿＿医者にはどう足掻いても逆らえない、という事だ。
彼らは俺を底なし沼のような快楽へと誘う。
それを口では拒んでも、身体は受け入れいてしまうのだけれど。
「...すいませんでした」
「え、それで俺がこっから出すと思ってんの？」
「...何をお求めですかね」
「んー......可愛い声」
「それは..無理だって.....」
きりやんは後ろから腕を回してくる。目の前にベッドがあるけど、なるべく行きたくない。というかそこに寝たら終わりだと思っている。
彼からの抱擁を受け止めてやれば、首に顔を埋めて来た。首筋を優しく唇で食まれる。それでも我慢して声を飲み込んでいれば、今度は抱きしめていた彼の手が俺の脇腹を撫で始めた。
「...発症、狙ってる、でしょ..」
「なに、もう来たの」
「...違うし......」
「ふぅん」
「っ.....ばか...ｯ」
耳を執拗に攻められ、腰の力が抜けて崩れ落ちそうになるも、彼が俺を抱きしめているせいでそれを許してくれない。
だんだんとおかしな気持ちになっていく。きりやんにバレてしまわないか恥ずかしい気持ちになるが、彼はこんな事にはとっくに気づいているはずだ。
「目の前にベッドあるよ？」
「...っ、..いや......」
「頑固だなぁきんときは〜」
問答無用で担がれてそのままベッドへ運ばれる。そこはきりやんの匂いで満たされていた。
鼓動が早くなっていく。身体が熱を帯びていく。
彼は俺の上に跨りながら、首、鎖骨、ありとあらゆる所にキスを落としていった。
「ん..ぁっ....ちょ、一旦やめ...て...!」
「ん〜...やだ」
「うぅ.....」
不意に彼を見つめると、そこで初めて気がつく。
「ちょ...！」
「ん？」
「きり、やん、目...！」
見間違い、だろうか。
きりやんは医者なはずだ。このワイテル病とかいう未知の病気を治してくれるはずの、唯一の人。
それなのに。
「あー...やっぱり？」
彼の右目が、綺麗な赤色だなんて。
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鈴蘭(プロフ) - 莉那さん» うわ〜嬉しいコメントありがとうございます🫶🏻 続編もありますのでよければ~!! (9月5日 14時) (
レス) id: 2fab1d37c8 (このIDを非表示/違反報告)
鈴蘭(プロフ) - ひなちぃさん» お久しぶりです、またお会いできて嬉しいです🥲 ありがとうございます、�兇諒�もちまちま更新しているのでよければ..! (9月5日 14時) (レス) id: 2fab1d37c8 (このIDを非表示/違反報告)
莉那 - やっぱり何度読んでも最高ですね！ (7月12日 20時) (レス) @page44 id: 69b8b4c83b (このIDを非表示/違反報告)
ひなちぃ(プロフ) - お久しぶりです。久しく読めてなかったんですよね……。ワイテル病�供�読んできまっす！ (2023年4月23日 17時) (レス) @page47 id: 8ae4718e57 (このIDを非表示/違反報告)
鈴蘭(プロフ) - まりんさん» 大丈夫ですよ〜、knさんが受けのｴﾁｴﾁですね^^ 次回作で書かせて頂きますのでよろしくお願い致します！😌 (2023年4月1日 23時) (レス) id: 2fab1d37c8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鈴蘭 | 作成日時：2022年9月2日 20時
