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詰問 ページ29

「…さん?安室さん?」

『…あ、はい!す、すみません』

「えっと、オーダー良いですか?
ブレンドとハムサンドと、それとレモンパイお願いします!」

カウンターで作業中の安室は、
梓の元気な声でふと我に返った。

『了解、です!』

「お疲れ...ですか?
探偵のお仕事もあって、大変ですよね…」


疲れの見える表情を浮かべ、
考え事をしていたような安室に、
梓が心配そうに声を掛けた。


『大丈夫ですよ。
最近暑くなってきましたから…ちょっとバテ気味だったのかも、しれません。
お恥ずかしい…

梓さんも、気をつけてくださいね?』

「そういう時は、
クエン酸が良いですよ!

休憩用にレモネード、作っておきますね!」

『ありがとうございます…!』

元気な梓に、
ニッコリ笑顔を返す安室。

笑顔を貼り付けるように、
いつもの”安室透”の姿で、
受けたオーダーをこなしながら、
梓に見えないように、降谷は小さく口元を歪めた。


今日のポアロでのアルバイトは、
午前中のみ。

午後は、杯戸町で風見と落ち合う予定になっている。

といっても、
片桐Aとは、あの事件とは全く別の案件。


降谷が抱えている案件は、
当然、組織関連の、ものだけでは、ない。
そして、

片桐Aにおいては――
まだ、正式な公安の案件ですら、無かったのだ。



――――――

そして、午後。

「…降谷さん」

『状況はどうなってる』

「協力者の情報によると、
今夜例の人物が動くようで。

会食場所は――」

『…予定通りの配置で頼む。

18時に現地で合流する』

監視を続けていた、ある宗教団体が、
テロを企てている可能性がある、との情報を受け、
まだ計画段階のうちに潰す作戦だ。

ある政治家との繋がりも、見えてきた。
テロを企てているという確証は、
協力者から得た情報から充分なものとなった。

そのため、今夜、会食が予定されているという店で、
現場を押さえる計画になっていた。

詳細な報告を風見から聞きながら、
計画の最終確認を進める降谷。

「…大丈夫、ですか。降谷さん」

『何のことだ』

「…いえ。
では、今夜、よろしくお願いします。」


ギロリ、と降谷に睨まれ、
風見はそれ以上追究することはせず、
路肩に停めていた車へと戻っていった。

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設定タグ:名探偵コナン , 安室透 , 降谷零   
作品ジャンル:アニメ
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white12(プロフ) - さちさん» >さち様 とても嬉しいコメントありがとうございます!大変励みになります。更新にはややムラがあり申し訳ないですが、これからもご愛読頂けたら嬉しいです! (2019年7月23日 8時) (レス) id: 1425135a30 (このIDを非表示/違反報告)
さち - すごくおもしろいです。続きが気になりました。よろしくお願いします。 (2019年7月23日 2時) (レス) id: 546dffdabd (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:white12 | 作成日時:2019年7月21日 10時

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