黒の尋問_4 ページ23
『例の狙撃は、組織によるものでしたか。
その情報は知らなかったもので…』
バーボンは、そういうことか…と、
表情を動かすことなく思考をフル回転させていた。
「私もすべての任務を把握してる訳じゃないわ。
詳しいことは知らないけど…
とりあえず、彼女。
怪しい人物なら、貴方が単独で度々監視までしていたなら、
――構わないわよね」
『…何のことですか』
「もしかすると、
知られたくない情報を、
知られている可能性がある、ってこと。
疑わしきは罰せよ、ってジンの考え、私は好きじゃないんだけど」
再び赤信号で止まるRX-7の車内には、
緊迫した空気が漂っていた。
『…彼女を、殺せと?
ジンからの指示ですか。』
「そういうことになるのかしら。
でも、ジンからの...ってのは違うけどね。
それに、聞き出せる情報があるかもしれないのなら、
今すぐ殺す、ってのもね…。
まぁ、ちょっと興味があったから。
貴方が独断でそこまで関心を示す"女"って。
だから、捕まえちゃったのは私の独断。
この写真も…報告してないわ。
まだ、secretよ。
でも、これからどうするかは...、貴方の行動次第だけど、ね。」
『…』
(捕まえた…、ということは、
彼女は拘束されている、ということか。)
命を絶たれたわけではないという状況に、
少しの安堵を浮かべるバーボンだが、
どの道、危険すぎる状況であることには変わりない。
どう、切り抜けるべきか。
どう、切り抜けることが、出来るか。
ジンに知られていない、という話が本当なら、
まだ…切り抜けられる…
のか。
相変わらず平然を装いながら、
バーボンの、いや、降谷の思考は目まぐるしく回転していた。
143人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「名探偵コナン」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
white12(プロフ) - さちさん» >さち様 とても嬉しいコメントありがとうございます!大変励みになります。更新にはややムラがあり申し訳ないですが、これからもご愛読頂けたら嬉しいです! (2019年7月23日 8時) (レス) id: 1425135a30 (このIDを非表示/違反報告)
さち - すごくおもしろいです。続きが気になりました。よろしくお願いします。 (2019年7月23日 2時) (レス) id: 546dffdabd (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:white12 | 作成日時:2019年7月21日 10時