今日:16 hit、昨日:43 hit、合計:57,410 hit
小｜中｜大
秋野弁護士_2 ページ16
弁護士と裁判官の癒着。
弁護対象との取引。
司法を揺るがす衝撃的な事件に、
事務所の面々は揃って苦々しい顔を浮かべていて。
葵は黙ったまま、TVの画面に映し出される秋野、そして、石川裁判官の顔を冷ややかに見ていた。
(あの子は…。)
あの子は、大丈夫だろうか。
おそらく、父親のせいで、少なからず心無い批難の目に晒されるのだろう。
あの倉庫で、葵の腕の中で、
震えながら涙を流していた秋野の娘を思い出す。
“正しさ”、”正しくあること”。
弁護士としての自分が”ある”理由。
それらが揺らぐ訳ではない。
それでも、綺麗な考えだけでは解決出来ないことも、
理不尽なこと、やりきれないことが溢れている現実も、
葵は十分すぎるほどに理解していた。
やりきれない想いを緩和させるように、
葵はデスクに戻り、抱えている案件の書類に目を通しながら、小さく息を吐いた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 52人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「名探偵コナン」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：white12
| 作成日時：2019年7月10日 13時
