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面影との邂逅_2 ページ5

B社のクライアントとの打ち合わせを終え、重い足取りで最寄駅に向かう。
少し前に飲んだ頭痛薬はほとんど効いておらず,頭がズキズキする。

16時半。
まだラッシュにはならず,行き交う電車には空いているシートがちらほら見える。


キィ…と、高音のブレーキ音とともに止まった目の前の電車に乗り込むと,
やはり席は空いていた。

(良かった。座れる…)

自宅の最寄駅である澄川町駅までは20分ほど。


座席に腰を下ろし,重い頭に手を当てる。
どうやら,少し熱もあるようだ。
やや息苦しさも感じる。

(うーん。
一応常備している風邪薬,飲んどくか。)

カバンから薬を取り出し,ミネラルウォーターと一緒に体に流し込む。



カタンカタン。

心地よいリズムで続けられる電車の揺れが,
ぼんやりした葵の思考を奪う。
そして,深い眠りに落ちるまでには,
数分もかからなかった。

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作者名:white12 | 作成日時:2019年7月1日 21時

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