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3度目の正直 ページ32

「神山くん、この間頼んでおいた件、どうなった?」
「あ、それは今メールで…」

「神山、すまないが来週までに頼んでおいた書類だが…」
「は、はい…!」

茅野と白石それぞれが抱える案件のアシスタントも務めている神山は、
2人から同時に声をかけられ、右往左往しながら対応している。

今日は午後から木本と3度目の面会予約が入っている。

『神山君、手伝ってる案件多いでしょ。今日の木本との面会、無理しなくて良いわよ?』

最後までちゃんと関わりたい、と言っていた彼の意向を尊重したい気持ちはあるが、
それゆえに、茅野や白石の案件に支障が出ては問題だ。

だが、葵の気遣いに、

「いえ、大丈夫です!今日も同行させてください!」

と神山は同行する気満々といった様子で答えた。



頼まれていた件を慌ただしく終え、
重ねて慌ただしく昼食を取った後、
神山は、葵に同行し、留置場へ向かった。

警視庁での松田や佐藤の話、木本本人の話、
そして、先日コンビニで聞いた店長の話、バックヤードの様子、
それから、店員の話。
それら全てを整理して、改めて木本の話を聞くために。

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作者名:white12 | 作成日時:2019年7月1日 21時

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