32-37 待ったを掛ける ページ38
■ HeeChul ■
まずはｷｭﾋｮﾝが先陣を切り、少し驚いたのがｿﾝﾐﾝに謝る事から始まった。
その理由は、俺達は皆ｿﾝﾐﾝに意見してｿﾝﾐﾝから返答を待っていたが、そうではなかった…と。
全てはｿﾝﾐﾝの憶測ではなく始まりはﾄｩｷﾞにあるのだから聞く相手を間違えていた、と。
ここでﾘｮｳｸ弁護士が口を開き掛けたが、ｷｭﾋｮﾝはそれを許さずにすぐさま言葉を繋げた。
それはﾄｩｷﾞに対する質問で、そもそもどうしてｼﾝ・ｼｳがあの食事会の現場に居合わせたんじゃないかと考えたのか、という事だった。
「それは…本当にただ何となく。ﾄﾞﾝﾍとｼﾝさんは顔見知りのようだし…もしかしたらって…」
「なるほど。つまり兄さんはこう思ったんでしょう」
ﾄﾞﾝﾍとｼﾝ・ｼｳは間違いなくどこかで接触している事。それから良好な関係性ではない事。
その二つの点から、もしかしたらあの食事会で二人は会い、そこで何かがあったんではないか――
「違いますか？」
「ちょっと待て」
確認を取るｷｭﾋｮﾝに待ったを掛けたのは弁護人のﾘｮｳｸではなく、傍聴人のｲｪｿﾝだった。
「何ですか？」
「そもそもそこが変だろ。何でそんな話になる？その第三者の存在はどこから浮上した？」
「それ！僕が突っ込もうとしたのもそこ！」
興奮気味のﾘｮｳｸと一緒にｿﾝﾐﾝまでもが、そう言えばそうだよねと疑問を抱いたようだ。
「あぁ、そうだ。あの時三人はｷｯﾁﾝにいたんだったねぇ」
おっとり言うﾊﾝｷﾞｮﾝの声に、そう言えばそうだったな…と俺達の方は頷いた。
「ﾄﾞﾝﾍ兄さんとAの様子が変だったからです。あの場にいた皆は第三者がいたと確信を得たはずだし、今から話す事を聞けば兄さん達も間違いないと言うはずですよ」
ｷｭﾋｮﾝは自信に満ち溢れた前置きをしてから昨日の状況を説明し出した。
それは俺がAにｷｽをしたとこから始まり、ﾄｩｷﾞにまた恨めしい目で見られるし、それを見てﾊﾝｷﾞｮﾝにﾆﾔﾆﾔ笑われるしで多少居心地が悪い。
しかし…改めて昨日の状況を思い浮かべてみても第三者の存在を否定するのは難しい。そう思わせる反応をﾄﾞﾝﾍもAも取っていた。
そうじゃなきゃ俺やﾄｩｷﾞがあそこまで詰め寄る理由がないだろう。
話の途中でｴﾚﾍﾞｰﾀｰが止まる。目的の階に着いたからだ。
当然扉が開くから全員が出るために少し身体を動かした時―、
「ちょっと待て」
ｲｪｿﾝがまた待ったを掛ける。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 148人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
さく - はじめまして。SJを好きになって日が浅いですが、この作品に出会ってから毎日夢中になって読ませてもらっています。モジョさんの作品が好きです。ハラハラしてドキドキして、心があったかくなって、読んでる時が幸せだな〜って感じます。私にとっての栄養剤みたいです。 (2018年6月12日 0時) (
レス) id: 79ba6e646e (このIDを非表示/違反報告)
舞桜(プロフ) - 何年か前にこの作品に出会って途中でリタイアしてしまいました。でもスジュが好きでこの作品の結末も気になってもう一度探し出しました。完結迄読みたいと思いました。 (2017年5月14日 16時) (レス) id: 4b160cd092 (このIDを非表示/違反報告)
じゅじゅ - 初めてまして！ﾓｼﾞｮさんのお話が凄く凄く好きです！続き 楽しみにしています！待ってます！！ (2016年3月2日 23時) (レス) id: dc004aa27f (このIDを非表示/違反報告)
かのか(プロフ) - おぉう！核心にジリジリ迫ってきております？あたしはこの中じゃシンドンタイプですな。こんなにあれこれ考えられないー！ (2015年2月6日 22時) (レス) id: 171b30f749 (このIDを非表示/違反報告)
ﾓｼﾞｮ(プロフ) - かのかさん» かのかｵﾝﾆ☆ わーい！ｵﾝﾆがSJの魅力に気づいてくれたー！スパショは面白いだけじゃなく、笑いあり涙ありでハマること間違いなしです！是非一緒に行きましょー！あ、あの動画見ました？ﾓｼﾞｮも爆笑でした！ｼｳｫﾅが急上昇中！ (2014年12月28日 1時) (レス) id: dbc4381dc9 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ﾓｼﾞｮ
| 作成日時：2014年5月30日 4時
