32-34 スパイ ページ35
■ HeeChul ■
一先ずヤツとの距離を稼ぐために先を急ぐ事にした俺達だが、ﾘｮｳｸが自分にも説明してくれとまたもﾌﾟﾝｽｶと怒っている。
だがしかし、ﾄｩｷﾞが聞かなくて良いと言って首を振れば、ｿﾝﾐﾝはそれに従うように口を閉ざしてしまった。
ﾊﾝｷﾞｮﾝも空気を読んで黙っているし、ｲｪｿﾝに至っては話をしていた時からずっとだんまりを決め込んでやがるし、俺も説明するのは面倒だ。
「仕方ないな。俺が説明してあげるよ」
「ｷｭﾋｮﾝ！やめなさい！」
「何で？僕だって話しぐらい聞いても良いでしょ！」
「そうですよ。また違った意見が出るかも知れないじゃないですか」
反抗する無敵ﾏﾝﾈlineにﾄｩｷﾞは呆れたように溜め息を吐き、それならばさっき言った事を頭に置いた上で話を聞く様にと条件を出した。
ﾏﾝﾈ達が分かったと返事をして話をし出すとｿﾝﾐﾝとﾊﾝｷﾞｮﾝはそこの輪に加わったが、ｲｪｿﾝは静かに口を閉ざし続ける。
そうなんだよ。俺がさっきから気になってるのはこいつが黙ってる事なんだよなぁ。
ｿﾝﾐﾝが語った憶測の話には少なからずAの名前も出たし、何よりｲｪｿﾝはｼﾝ・ｼｳの事を気にしていた。
絶対に何か思う事があるはずなのに、ﾄｩｷﾞの手前黙っているだけなんだろうか。
「スパイ？！ｼﾝさんが？！ｿﾝﾐﾝ兄さん本気？」
ﾘｮｳｸがくっきりと眉間に皺を寄せ、ｿﾝﾐﾝを凝視している。
そう。ｿﾝﾐﾝの憶測はｼﾝ・ｼｳの事をスパイ呼ばわりした事から始まった。
もしﾄｩｷﾞの読みが当たっていてあの食事会の現場にｼﾝ・ｼｳが居合わせたとして、もし俺の言うように誰かの後を付けていたとしたら――
あの人はスパイなんじゃないのか、と。
ｿﾝﾐﾝはこれはあくまでも憶測ですとばかりに“もし”の言葉を強調していたが、俺達は今のﾘｮｳｸと同じ反応を取った。
すると途端にスパイは言い過ぎたかも知れないと自ら出鼻を折って来やがったんだがな。
結局スパイという響きは怖すぎるから秘書とか付添人とか保護者の類じゃないかと考えたようだ。
一体誰の…。次はそこが議題に上がった。
その前にﾄｩｷﾞがもうこの話はやめようと言って来たが、黙る様に俺が言ったから今キレてんだよ。
一応は聞いてみても損はないと判断したんだ。
するとｿﾝﾐﾝはすぐに気になる名前を出して来た。
あいつだ。あの改造人間まつ毛ﾊﾞｯｼﾊﾞｼﾗｸﾀﾞの事だった。
32-35 俺らの懐に入る必要→←32-33 キレるﾄｩｷﾞ
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 148人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
さく - はじめまして。SJを好きになって日が浅いですが、この作品に出会ってから毎日夢中になって読ませてもらっています。モジョさんの作品が好きです。ハラハラしてドキドキして、心があったかくなって、読んでる時が幸せだな〜って感じます。私にとっての栄養剤みたいです。 (2018年6月12日 0時) (
レス) id: 79ba6e646e (このIDを非表示/違反報告)
舞桜(プロフ) - 何年か前にこの作品に出会って途中でリタイアしてしまいました。でもスジュが好きでこの作品の結末も気になってもう一度探し出しました。完結迄読みたいと思いました。 (2017年5月14日 16時) (レス) id: 4b160cd092 (このIDを非表示/違反報告)
じゅじゅ - 初めてまして！ﾓｼﾞｮさんのお話が凄く凄く好きです！続き 楽しみにしています！待ってます！！ (2016年3月2日 23時) (レス) id: dc004aa27f (このIDを非表示/違反報告)
かのか(プロフ) - おぉう！核心にジリジリ迫ってきております？あたしはこの中じゃシンドンタイプですな。こんなにあれこれ考えられないー！ (2015年2月6日 22時) (レス) id: 171b30f749 (このIDを非表示/違反報告)
ﾓｼﾞｮ(プロフ) - かのかさん» かのかｵﾝﾆ☆ わーい！ｵﾝﾆがSJの魅力に気づいてくれたー！スパショは面白いだけじゃなく、笑いあり涙ありでハマること間違いなしです！是非一緒に行きましょー！あ、あの動画見ました？ﾓｼﾞｮも爆笑でした！ｼｳｫﾅが急上昇中！ (2014年12月28日 1時) (レス) id: dbc4381dc9 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ﾓｼﾞｮ
| 作成日時：2014年5月30日 4時
