32-29 予言するような発言 ページ30
■ EunHyuk ■
事務所に着いて皆が車から降りて行く中、俺達も行こうとｲｪｿﾝ兄さんに言われて、握り締めていた携帯をﾎﾟｹｯﾄにしまって立ち上がった。
「ｿﾝﾐﾝ！待って！さっきの何だったのー？」
後方に座っていたｲﾄｩｸ兄さんがｿﾝﾐﾝ兄さんを追い掛ける姿を見送りながら、さて僕も…と外へ向かおうとしたら後ろからやって来たﾋﾁｮﾙ兄さんに頭をｶﾞｼｯと掴まれた。
突然の事に驚いている僕を真顔で見つめ「お前…」と呟く様に言うのだが…
え、何か怖いんですけど。
「え？何？」
疑問を投げかけてみれば、兄さんはでかでかと舌を打ち僕を思い切り押しやって「覚えてろよ」と捨て台詞を吐いて外へと進んだ。
「おい、ｿﾝﾐﾝ！俺にも聞かせろ！」
座席によろりと倒れ込む事になった僕は、大きく叫ぶﾋﾁｮﾙ兄さんの声を耳にしながら呆気に取られていた。
覚えてろって…一体僕が何をしたって言うんだよ。
ぶつくさと文句を言いながら立ち上がって今度こそ車の外に出たが、結局僕が最後になってしまった。
事務所内へと足を進める皆を見ながら身体を伸ばす。
「皆ほんとに賑やかだな」
ｼｳ兄さんが僕の横に並んで小さく声を出して笑った。
ﾄﾞﾝﾍや二日酔いのｶﾝｲﾝ兄さんと言った数名は元気がないけれど、それでもわいわいと賑やかに喋っているﾒﾝﾊﾞｰの方が多い。
「でしょ？たまに煩いなと思う時もあるんですけど、楽しいんですよ」
「確かに楽しい気分になる。見てたら何か元気になるな」
皆を見つめながら目尻を垂らして微笑むｼｳ兄さんを、僕はやっぱり良い人だと思う。
「んじゃ、俺らも行こうか」
僕の頭をｸｼｬﾘと撫でつけて笑う顔も本当に優しいんだ。
「はい。行きましょう」
同時に足を出し並んで歩くｼｳ兄さんに、心の中で“ごめんなさい”と謝った。
実は僕、ｼｳ兄さんに小さな不信感を抱いてしまったんだよね。
もしかしたらAはｼｳ兄さんの事を忘れちゃったかも知れないから、次に会った時に知らないって感じの態度を取られたら可哀相だなと思った。
それって切ないなって。
そう思ってしまったのは、ｼｳ兄さんがAに自分の事を嫌いにならないでくれと言ったからだ。
でもよくよく考えれば少しおかしくないかって疑問に思ったんだ。
あの日、たまたま会ったはずのAに、自分を嫌いにならないでくれって…。
まるでまた会う事を予言するような発言みたいだ…って。
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さく - はじめまして。SJを好きになって日が浅いですが、この作品に出会ってから毎日夢中になって読ませてもらっています。モジョさんの作品が好きです。ハラハラしてドキドキして、心があったかくなって、読んでる時が幸せだな〜って感じます。私にとっての栄養剤みたいです。 (2018年6月12日 0時) (
レス) id: 79ba6e646e (このIDを非表示/違反報告)
舞桜(プロフ) - 何年か前にこの作品に出会って途中でリタイアしてしまいました。でもスジュが好きでこの作品の結末も気になってもう一度探し出しました。完結迄読みたいと思いました。 (2017年5月14日 16時) (レス) id: 4b160cd092 (このIDを非表示/違反報告)
じゅじゅ - 初めてまして！ﾓｼﾞｮさんのお話が凄く凄く好きです！続き 楽しみにしています！待ってます！！ (2016年3月2日 23時) (レス) id: dc004aa27f (このIDを非表示/違反報告)
かのか(プロフ) - おぉう！核心にジリジリ迫ってきております？あたしはこの中じゃシンドンタイプですな。こんなにあれこれ考えられないー！ (2015年2月6日 22時) (レス) id: 171b30f749 (このIDを非表示/違反報告)
ﾓｼﾞｮ(プロフ) - かのかさん» かのかｵﾝﾆ☆ わーい！ｵﾝﾆがSJの魅力に気づいてくれたー！スパショは面白いだけじゃなく、笑いあり涙ありでハマること間違いなしです！是非一緒に行きましょー！あ、あの動画見ました？ﾓｼﾞｮも爆笑でした！ｼｳｫﾅが急上昇中！ (2014年12月28日 1時) (レス) id: dbc4381dc9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ﾓｼﾞｮ
| 作成日時：2014年5月30日 4時
