32-24 育てて行こう。 ページ24
■ LeeTeuk ■
ほっぺたが…何ならその奥の歯茎まで痛い。
左頬を押さえながら恨めしい視線を送り続けているが、ﾋﾁｮﾙは素知らぬ顔で欠伸をしている。
「それほど話を逸らしたいわけ？そんなに困るの？」
いつもならﾋﾁｮﾙを逆撫でしないようにってもっと慎重に話をするんだけど、今は少し苛々していて核心を突いてしまった。
「俺はお前の事を考えてやったつもりなんだがなぁ」
ﾋﾁｮﾙの言い回しはずるい。気になるんだよ…。
「どういう事？」
まんまと話に食いついた僕を見つめて、ﾋﾁｮﾙがﾆﾔﾘと笑ったのもちゃんと分かってる。
「ﾄﾞﾝﾍの件に関しては俺や他のヤツでも話が出来るが、お前の恋はお前が何とかしなきゃ何もなんねーけど？」
分かっていても聞きたかった理由は、Aの話なんだろうなと予想がついたからだ。
そうなんだけど…と答えた時、前方で大きな声がし、驚いて見てみると今度は何故かｷｭﾋｮﾝが立ち上がっていた。
余計な助言はするなとか、計算した上で助言しろとか。とにかくﾘｮｳｸに対して怒っているみたい。
あんな大声を出してるのにｶﾝｲﾝはどうしてｷｭﾋｮﾝには怒らないんだ…。
「おー。ｷｭﾋｮﾝが焦るような事をﾘｮｳｸがﾄﾞﾝﾍに助言してやったか」
「え？」
「お前、あいつらを見くびり過ぎじゃないか？」
ﾄﾞﾝﾍもｳﾆｮｸもそれなりに経験値はあるし、何よりすぐに行動に移せる単純さは言葉を変えれば積極的とも言う。
いつもは奥手なｷｭﾋｮﾝも今回ばかりは大人しくしてないだろうさ。その証拠があれだ。
そう言ってﾋﾁｮﾙが前方を指差す。
「お前は余計な事に気を取られ過ぎ。ﾗｸﾀﾞの件は心配しなくてもちゃんとﾄﾞﾝﾍに言っといてやるよ」
もしかしたらﾋﾁｮﾙは話を逸らすためにこんな話をしているのかも知れない。
でもこの際、ﾋﾁｮﾙが何を隠したがっているのかについては二の次でも良いかな。
いつだって間違った判断はしないやつだし、ﾗｸﾀﾞについては僕からもﾄﾞﾝﾍに話せば良いしね。
でもね、見くびってる訳ないじゃないか。すぐに嫉妬してすぐに焦るんだから。
だけどﾗｲﾊﾞﾙ達も僕と同じ様に嫉妬して焦ってるんだ。それでも皆、自分の恋を成就させようとそれぞれ動いている。
周りの動きや声に左右されがちな僕だけど、Aが好きという気持ちだけはどんな事があろうと揺るがない。
その気持ちに素直に従って、僕なりに自分の恋を育てて行こう。
32-25 こうしちゃいられない。→←32-23 鬼ｷｭﾋｮﾝの人差し指
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さく - はじめまして。SJを好きになって日が浅いですが、この作品に出会ってから毎日夢中になって読ませてもらっています。モジョさんの作品が好きです。ハラハラしてドキドキして、心があったかくなって、読んでる時が幸せだな〜って感じます。私にとっての栄養剤みたいです。 (2018年6月12日 0時) (
レス) id: 79ba6e646e (このIDを非表示/違反報告)
舞桜(プロフ) - 何年か前にこの作品に出会って途中でリタイアしてしまいました。でもスジュが好きでこの作品の結末も気になってもう一度探し出しました。完結迄読みたいと思いました。 (2017年5月14日 16時) (レス) id: 4b160cd092 (このIDを非表示/違反報告)
じゅじゅ - 初めてまして！ﾓｼﾞｮさんのお話が凄く凄く好きです！続き 楽しみにしています！待ってます！！ (2016年3月2日 23時) (レス) id: dc004aa27f (このIDを非表示/違反報告)
かのか(プロフ) - おぉう！核心にジリジリ迫ってきております？あたしはこの中じゃシンドンタイプですな。こんなにあれこれ考えられないー！ (2015年2月6日 22時) (レス) id: 171b30f749 (このIDを非表示/違反報告)
ﾓｼﾞｮ(プロフ) - かのかさん» かのかｵﾝﾆ☆ わーい！ｵﾝﾆがSJの魅力に気づいてくれたー！スパショは面白いだけじゃなく、笑いあり涙ありでハマること間違いなしです！是非一緒に行きましょー！あ、あの動画見ました？ﾓｼﾞｮも爆笑でした！ｼｳｫﾅが急上昇中！ (2014年12月28日 1時) (レス) id: dbc4381dc9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ﾓｼﾞｮ
| 作成日時：2014年5月30日 4時
