32-19 自然の流れ ページ19
■ HeeChul ■
ﾗｸﾀﾞの事まで持ち出しやがって、ﾏｼﾞで面倒くさい方向に話が逸れたな。
ﾄｩｷﾞも何か可笑しいと感づいてやがるから、口角は持ち上げているが目は真っ直ぐに俺の目を見据えている。
この俺様が焦るはずもないが、ただ俺のこの小さな苦労を知らないあの鰯野郎がムカついてしょうがない。ﾏｼﾞで後でぶん殴ってやる。
とりあえずはﾄｩｷﾞを言い負かすかと思った所で突然前の座席からｿﾝﾐﾝがでかい声を出して、ひょっこりと顔を覗かせて来るから少し驚いた。
「わっ、ﾋﾞｯｸﾘしたぁ」
ﾄｩｷﾞが大袈裟に胸を押さえた時、前の方から座れと注意するヤツの声が聴こえて来た。
慌てて前を向いたｿﾝﾐﾝは、俺からは見えないがﾄﾞﾝﾍと挨拶を交わしているようだ。
そんなｿﾝﾐﾝに、お前が言ったそれとは何の事だと声を掛けると、ｿﾝﾐﾝは苦笑いの顔をこちらに向け直し、着いてから言うよと言って席に座り直してしまった。
ﾄｩｷﾞはどうしたんだろうと言いながら小首を傾げ、それに応えるようにして小さく肩を竦めた俺だったが、内心ではﾄｩｷﾞの興味が別の所に移った事にしめしめと思っていた。
…のに。
「ｿﾝﾐﾝの話は後で聞くとして、その前にお前の様子が可笑しい理由を教えて？」
お得意の天使ｽﾏｲﾙで話を戻して来やがった。
怪しんでいるくせに爽やかに微笑みやがって…。と苛立つものがあり、元より鰯に苛々していたせいもあって、ﾄｩｷﾞの左頬を思い切り指をぶっ刺してやった。
「っ…いっったぁあぁーーーっ！」
驚いたように目を見開き、でかでかと吠えるﾄｩｷﾞの姿を見て少し苛々したものが解消された。
ﾒﾝﾊﾞｰ達が、どうしたんだ、何があったんだと、こぞって騒ぎ出したが、俺だけはにんまりとした笑みが出ているかも知れない。
「ﾄｩｷﾞ兄！でかい声出すなよ！頭に……」
ｶﾝｲﾝの声も混じって飛んで来たが、最後は何を言っているかはっきりと聴き取れなかった。
ただ唸り声のようなものが聴こえたから多分、文句を言う自分のでかい声に一番のﾀﾞﾒｰｼﾞを食らったんだろう。
「何で僕が怒られなきゃなんないんだよ…。ﾋﾁｮﾙ！」
「おん？お前の左頬にあるﾌﾞﾗｯｸﾎｰﾙに気づけば人差し指が吸い寄せられてたわ。さすがの俺も自然の流れには逆らえないからなぁ」
「え・く・ぼ！何の流れなんだよ！」
お前が爽やかに微笑む。俺がｲﾗｯとする。指を突き刺す。って、今しがた出来た自然の流れだ。
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さく - はじめまして。SJを好きになって日が浅いですが、この作品に出会ってから毎日夢中になって読ませてもらっています。モジョさんの作品が好きです。ハラハラしてドキドキして、心があったかくなって、読んでる時が幸せだな〜って感じます。私にとっての栄養剤みたいです。 (2018年6月12日 0時) (
レス) id: 79ba6e646e (このIDを非表示/違反報告)
舞桜(プロフ) - 何年か前にこの作品に出会って途中でリタイアしてしまいました。でもスジュが好きでこの作品の結末も気になってもう一度探し出しました。完結迄読みたいと思いました。 (2017年5月14日 16時) (レス) id: 4b160cd092 (このIDを非表示/違反報告)
じゅじゅ - 初めてまして！ﾓｼﾞｮさんのお話が凄く凄く好きです！続き 楽しみにしています！待ってます！！ (2016年3月2日 23時) (レス) id: dc004aa27f (このIDを非表示/違反報告)
かのか(プロフ) - おぉう！核心にジリジリ迫ってきております？あたしはこの中じゃシンドンタイプですな。こんなにあれこれ考えられないー！ (2015年2月6日 22時) (レス) id: 171b30f749 (このIDを非表示/違反報告)
ﾓｼﾞｮ(プロフ) - かのかさん» かのかｵﾝﾆ☆ わーい！ｵﾝﾆがSJの魅力に気づいてくれたー！スパショは面白いだけじゃなく、笑いあり涙ありでハマること間違いなしです！是非一緒に行きましょー！あ、あの動画見ました？ﾓｼﾞｮも爆笑でした！ｼｳｫﾅが急上昇中！ (2014年12月28日 1時) (レス) id: dbc4381dc9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ﾓｼﾞｮ
| 作成日時：2014年5月30日 4時
