32-18 ダラダラ ページ18
■ DongHae ■
ﾘｮｳｸが呆れたようにでかでかと溜め息を吐く。俺の視線は自然と下へと落ちて行く。
Aは誰かだけを特別扱いしたり、誰かだけを除け者にするような人じゃない事くらい分かってる。
だから俺が連絡を入れたら返事をくれると思う。
でもさ、でも…って考えちゃうじゃん。
だってもしかしたら俺の事なんて何にも考えてないかもだし、俺からの連絡も待ってないかもだし、むしろ俺から連絡が来ない事を望んでるかも知れない。
もしそうなら？俺が連絡したら優しいAは仕方なく返事をしなくちゃいけなくなる。
「ねぇ、兄さんはさぁ…」
ﾊﾞﾝｸﾞﾙをｲｼﾞｲｼﾞと触りながら、自分でも自覚があるくらいはっきりしない口調で話していたらﾘｮｳｸが途中で遮って来た。
声だけで機嫌が悪い事には気づいたが、顔を上げてみるとやはりﾘｮｳｸは眉間にくっきりとした縦皺を一本作っていた。
「仕方ないって面倒くさそうにしてるAが本当に想像つくの？いい加減にしなさい！僕が目を覚ましてあげようか？！」
ﾘｮｳｸが風邪薬の瓶を投げて来ようとするから慌てて顔の前に両手を出した。
ﾘｮｳｸが怒る気持ちももちろん分かる。俺だって他の誰かがAの事をそんな風に言ってたら怒ると思う。
それに分かってるんだって。そんな人じゃないって事は。
でもさ、大きな恋心を持つと本当に小さな事で悩んでしまうんだ。不安や心配事が増えて、何かにつけて葛藤するんだよ。
そんな俺の気持ちも分かってくれてもいいじゃんか。
泣きそうになりながら胸の内を話すと、ﾘｮｳｸも分かってくれたのか小刻みに頷く。
「それなら兄さんはAの方から謝って欲しいの？」
「違うって！何でそうなるんだよ！」
「兄さん達っ！もしかしてそれじゃない？！」
咄嗟に身体が動いて、腰を浮かして異議を唱える俺の声に大きく被って来た声。ｿﾝﾐﾝ兄さんの声。
少し驚いて振り向くと、ｿﾝﾐﾝ兄さんも何故か身体ごと後ろに向いていた。
「おいおい、どうした？二人とも危ないからちゃんと座れ」
ｼﾝ・ｼｳに注意されてｿﾝﾐﾝ兄さんが慌てて前を向いた。と同時に目が合って、どちらともなく苦笑いになる。
「やぁ、ﾄﾞﾝﾍ。案外元気そうだね。安心した」
「うん…何とか。心配してくれてありがと」
互いに軽く手を上げて挨拶した後に腰を落とすと、ﾘｮｳｸにこう言われた。
「ダラダラしてたらそうなるからね」
…俺だって、ダラダラしたいわけじゃない。
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さく - はじめまして。SJを好きになって日が浅いですが、この作品に出会ってから毎日夢中になって読ませてもらっています。モジョさんの作品が好きです。ハラハラしてドキドキして、心があったかくなって、読んでる時が幸せだな〜って感じます。私にとっての栄養剤みたいです。 (2018年6月12日 0時) (
レス) id: 79ba6e646e (このIDを非表示/違反報告)
舞桜(プロフ) - 何年か前にこの作品に出会って途中でリタイアしてしまいました。でもスジュが好きでこの作品の結末も気になってもう一度探し出しました。完結迄読みたいと思いました。 (2017年5月14日 16時) (レス) id: 4b160cd092 (このIDを非表示/違反報告)
じゅじゅ - 初めてまして！ﾓｼﾞｮさんのお話が凄く凄く好きです！続き 楽しみにしています！待ってます！！ (2016年3月2日 23時) (レス) id: dc004aa27f (このIDを非表示/違反報告)
かのか(プロフ) - おぉう！核心にジリジリ迫ってきております？あたしはこの中じゃシンドンタイプですな。こんなにあれこれ考えられないー！ (2015年2月6日 22時) (レス) id: 171b30f749 (このIDを非表示/違反報告)
ﾓｼﾞｮ(プロフ) - かのかさん» かのかｵﾝﾆ☆ わーい！ｵﾝﾆがSJの魅力に気づいてくれたー！スパショは面白いだけじゃなく、笑いあり涙ありでハマること間違いなしです！是非一緒に行きましょー！あ、あの動画見ました？ﾓｼﾞｮも爆笑でした！ｼｳｫﾅが急上昇中！ (2014年12月28日 1時) (レス) id: dbc4381dc9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ﾓｼﾞｮ
| 作成日時：2014年5月30日 4時
