32-01 濃ゆい。 ページ1
■ LeeTeuk ■
兄さん、兄さん…と僕を呼ぶ声が聴こえて、頭を押さえて苦痛に顔を歪めるﾄﾞﾝﾍの顔が浮かんだ。
よしよし…やっぱり薬を飲もうか。
そう言いながらまた背中を撫で……撫で……ん？
さわさわと撫でた身体は、ﾄﾞﾝﾍにしてはごつ過ぎると思って目を開けると―、
「ようやく起きた。おはよう」
肘枕をしたｼｳｫﾝが僕の顔を見下ろしていて、驚きのあまり仰け反ってしまった。
ｼｳｫﾝは爽やかに笑っているつもりなんだろうけど、寝起きの一発目からはちょっと……濃ゆい。
ｲﾄｩｸ「お…はよ。何で…隣に寝てるのかな？」
ｼｳｫﾝは何故か僕の布団の中にきっちりと入り込んでいる。
ｼｳｫﾝ「え？ダメ？」
濃ゆい顔だとは言え、可愛い弟に甘えられてしまってはダメとは言いづらいものがあって曖昧な笑顔で交わした。
でもあまり受け入れたくはない。
皆がｼｳｫﾝの添い寝を嫌う。何故なら、ごつい腕で暑苦しい…いや、愛情たっぷりに抱きしめて来るから…。
ｼｳｫﾝ「ところで兄さん？昨日のﾐｽﾗｸﾀﾞの件なんだけれど、僕はどうすれば良いかな？」
ぅう…ん。寝起きからその話かぁ。
ｼｳｫﾝ「ﾄﾞﾝﾍには色んな意味で謝りたいのだけど、怒られるかな。兄さん達に言うなって言われてたのに…」
そっか。そう言われてたんだね。
今まさに、長男である僕に暴露してしまっている事にこの子は気づいているんだろうか。
ｼｳｫﾝ「それからね？ﾄﾞﾝﾍの事を叱らないでやって欲しいんだ」
ﾄﾞﾝﾍを叱るなら、ｼｳｫﾝも同じく叱るよ。ｳﾆｮｸもね。とは言わず、一先ずﾋﾁｮﾙに相談してみると答えた。
ｲﾄｩｸ「とりあえず起きようか。皆の事も起こさなきゃ」
ｼｳｫﾝが先にﾍﾞｯﾄﾞから出て、僕もその後に続いて身体を伸ばした。
そしてふと思ったんだけど、さっき…ﾄﾞﾝﾍは頭痛を訴える他に何かを言ってなかったっけ。
誰かに腹を立てていたような…。そうじゃなかったような…。
困った。しっかりと憶えてない。
ｼｳｫﾝ「あ、兄さん。ﾄﾞﾝﾍはｿﾌｧで寝ているようだよ？」
先に部屋から出たｼｳｫﾝにそう言われてﾘﾋﾞﾝｸﾞに出てみるとると、ﾄﾞﾝﾍがｿﾌｧに横たわっていたが、寝ている訳ではなさそうだ。
ｿﾌｧから垂れた手には携帯がしっかりと握り締められているから。
未だAに連絡出来ていないのか、それとも返事待ちか。
僕の携帯には連絡が来ているだろうか。
…きっと来てないだろうなぁ。
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さく - はじめまして。SJを好きになって日が浅いですが、この作品に出会ってから毎日夢中になって読ませてもらっています。モジョさんの作品が好きです。ハラハラしてドキドキして、心があったかくなって、読んでる時が幸せだな〜って感じます。私にとっての栄養剤みたいです。 (2018年6月12日 0時) (
レス) id: 79ba6e646e (このIDを非表示/違反報告)
舞桜(プロフ) - 何年か前にこの作品に出会って途中でリタイアしてしまいました。でもスジュが好きでこの作品の結末も気になってもう一度探し出しました。完結迄読みたいと思いました。 (2017年5月14日 16時) (レス) id: 4b160cd092 (このIDを非表示/違反報告)
じゅじゅ - 初めてまして！ﾓｼﾞｮさんのお話が凄く凄く好きです！続き 楽しみにしています！待ってます！！ (2016年3月2日 23時) (レス) id: dc004aa27f (このIDを非表示/違反報告)
かのか(プロフ) - おぉう！核心にジリジリ迫ってきております？あたしはこの中じゃシンドンタイプですな。こんなにあれこれ考えられないー！ (2015年2月6日 22時) (レス) id: 171b30f749 (このIDを非表示/違反報告)
ﾓｼﾞｮ(プロフ) - かのかさん» かのかｵﾝﾆ☆ わーい！ｵﾝﾆがSJの魅力に気づいてくれたー！スパショは面白いだけじゃなく、笑いあり涙ありでハマること間違いなしです！是非一緒に行きましょー！あ、あの動画見ました？ﾓｼﾞｮも爆笑でした！ｼｳｫﾅが急上昇中！ (2014年12月28日 1時) (レス) id: dbc4381dc9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ﾓｼﾞｮ
| 作成日時：2014年5月30日 4時
