【鬼滅の刃】無陽の杜

その肆拾壱 ページ43

景色が反転した

頸が斬られたんだ

何も苦しくない

温かった


「炭治郎、最後のワガママ言っていい？」

そんなに悲しい顔をしないでよ

炭治郎は助けてくれた

禰豆子も善逸も伊之助も沢山助けてくれた

感謝してもしきれない

私、1人じゃ獣達を救えなかった


体と頸が朽ち始める


「ココには朝日が届かないの」

「私を陽の元に連れて行って欲しい」

はいと返事した声は震えていた


炭治郎は私を朝日がもうすぐ届く場所まで身体と頸を連れて行ってくれた


「ありがとう。ワガママ聞いてくれて」


「あぁ、光が眩しい」


陽光が私を照らす


「陽の光はこんなに暖かったのね」


300年

命を奪い傷つけて逃げ続け隠れつづけた

でも、最後は前に進めた

鬼だった頃の悪行が消える事はない

桔梗の元にはいけない

皆のお陰で陽の元で死ぬことは出来た

300年も待たせたのにごめんね



「皆なら絶対に無惨を倒せる」

「信じてる。もっと強くなれるわ」

「ありがとう。さようなら」

私の身体は朽ち果てた

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