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春が来て、夏が来る。夏が来るとなれば、当然夏休みっていうのがある
うちの学校は幸い特殊な学校っていうのもあって宿題とかは一切無い
でも問題はそれじゃない。俺にとっての最大の問題、それは……
『……』
担任から今日の帰りに配られたプリント。それを寮の自室に持ち帰って見つめ始めてどれぐらい時間が経ったのかな
三者懇談っていうイベントが好きな人なんてきっといないと思う
当然俺もその一人で、いつもこのイベントの時は消えていなくなりたいと思っていた
また叔母さんに頼もうかな、でももし何かの形であの人にバレたら……
『……』
色々考えた末に机の引き出しを開けて、半ば強引に押し込むように奥へと収納する
もう少し、もう少しだけ先延ばしにしたい
ズキズキと何かを主張するようにふいに現れた頭の痛み
その痛みにも気づかないふりをして、とにかく今だけはと俺は必死に忘れようとしていた
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作者名：チンジャオロース | 作成日時：2022年8月28日 15時
