魔女集会で会いましょう【歌い手】 (ページ9)

今日:2 hit、昨日:0 hit、合計:5,142 hit

魔女集会で会いましょうページ9

「あら、あんたも子ども拾ったの？」

「その声は……薬の？何年振りかしら。ええ、この子はね、まふまふっていうの。可愛いでしょう？わたしの目の代わりをしてくれてるのよ」

「へえ、綺麗な目の子。あんたとお揃いじゃない。ああ、私は薬の魔女よ。こっちは息子のそらる。何か入り用なら呼んでくれていいわ。よろしくね」

「あ、はい……」

「ごめん、うちの母さん、お前のこと気に入ったみたい」

「へ、へぇ……？」

「じゃあね、またしばらくしたらそっちに行くわ」

「ええ、またね」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「お姉様、綺麗ですね」

「マム、声かけられてるみたいやけど」

「ああ、あれはね、青薔薇の魔女とその弟子みたいな子どもみたいな坊(ぼん)だから無視して大丈夫よ。お返事したら食べられちゃうわ」

「あと、あの目で人を殺せそうなオネーサンたちは？」

「あれは呪いのとその子どもね。怒らせるか仕事じゃなきゃなにもしないから、安心しなさい。あと、そろそろ下ろしてくれないかしら」

「だぁめ。マムはすぐ眠っちゃうんやから」

「どんな偏見なの。さすがに歩きながら寝ないわ。……あら、呪いの。今日は随分とセンスのいいドレス着てるじゃない」

「ああ、これはね、あらきが選んでくれたのよ……。で？あんたこそその格好、どうしたの？」

「気にしないで頂戴。うちの子のルスよ。そちらは？」

「あらきよ。こっちは眠りの魔女、私は呪いの魔女。よろしくね」

「マムをよろしくお願いしますね」

「あら、青薔薇じゃない。今日の餌食はどの新人ちゃんかしらね」

「餌食？生贄みたいな？」

「違う違う。あの魔女、食べちゃうのよ。リトルレッドのオオカミみたいに、パクッ、てね。あらき、青の瓶くれる？」

「あ、気付かれたわ、ちょっと遅かったみたいね」

「ハァイ、青薔薇、久しぶりね」

「大声で素性を言わないでくれる？仕事しずらくなったじゃない」

「えっと、そっちは？あんたも拾ったのね」

「なるせよ。可愛いでしょ？」

「ルス。そっちがあらき。今年は食事、諦めるのね」

「はあ、仕方ないな。なるせ、まだちょっと仕掛けよう」

「それじゃ、いつかね」