魔女集会で会いましょう【歌い手】 (ページ2)

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薬の魔女ページ2

「おまえ、どうしてこんなところにいるの？人間が来るところじゃないよ、ここは」

……

「母さん、その瓶は消毒してあるよ」

俺を拾って育ててくれた母さん。ちょっとだけ抜けてて、いつまでも若くて綺麗なまま。一番近い村から馬を走らせて二日はかかる森の中で、俺と二人で暮らしている。

「ありがとう、そらる。ごめんね、手伝わせちゃって」

「大丈夫だって。ねぇ、そういえばさ、今年の魔女集会っていつなの？」

「あ、え、ちょっと待って……」

そう言って、例の手紙を探し始める母さん。見つけたらしいけど、面白いくらい顔が青ざめていく。答え次第では、面白いじゃ済まないんだけど。

「まさかだけど、また……」

「うん、今日」

「もう、ちゃんと覚えててよね！もう、移動魔法の準備するから着替えてきて！」

スパイスとジェムは足りてるかなとか、出向くために色々準備を始めてみると、母さんがおそらく俺に向かって言う。

「ごめんねー、そらるも来る？」

「はあ？」

母さんに暴言らしきものを吐いたのはそれが最初で最後だと思う。ほら、俺って品行方正な息子だから。

そこから俺も着替えさせられ、母さんの商売道具を持ち、移動魔法で今年の集会場所に。

「そらる、ピンクサファイアの試験管取って」

「はいはい。これ？」

「うん、ありがとう。これがね……」

いつもよりしっかりしているように見える母さん。俺はというと、母さんの手伝いをしているけど、母さんの相手をしている魔女さんにやたらいじられる。男は珍しいらしい。そりゃそうか。

「そらる、そろそろ帰りましょ」

「うん、わかった。母さん、疲れてない？」

「大丈夫だから、準備」

「わかった」

魔女集会、面白かったけど、次からは出来れば留守番がいいかな。