Where is She？〜Donghae〜

13:再会 ページ13

*



「Aさん、ドライブ、行きましょう！」

「……」


遠回しだったドライブの誘いもストレートになった。
もしかしてナナさんの差し金？


店の奥にいるナナさんをちらっと盗み見るとｲﾄｩｸさんと何やら目配せをしてる。
やっぱり…


「ダメですか？」


う……
なんですかそのふくれっ面は///


頬をプッと膨らませて上目遣いとか。
この人は女性の扱い方に慣れてる。


ﾄﾞﾝﾍさんとは違う……


ってまたﾄﾞﾝﾍさんのこと考えてる！！
何考えてるの？バカバカ！！


「どうしたの？」

「え？いえ、なんでも…」

「そう？ねえ、ダメですか？」

「……じゃあ、ナナさんも一緒なら…」

「ホントに！？あ！じゃあオレの後輩、連れてきます！
実はそいつもここ通ってるらしいんですよ。ナナちゃん目当てに！」

「え？そうなんですか？」


誰だろう……
こんな小さな店に通ってるなんて、多分知ってるはずだけど思い浮かばない。


「それって…」

「あ！ナナちゃん！ドライブ行こう！一緒に！！」

「ええ！？いいんですか？お邪魔じゃない？」

「いや〜Aさん、結構ガード堅くて(汗)
ダブルデートならってOKしてくれたんだ」

「ダブルデートってそんなんじゃ…」

「まあまあ、いいじゃないですか！で、私のお相手は誰なんですか？」

「ふふ、それはまだ内緒！当日のお楽しみに！」

「ええ〜教えてくださいよ〜」

「まあまあ、ナナちゃんをがっかりさせないから」

「絶対ですよ〜」


勝手に二人で盛り上がってる……


約束はしたものの、ｲﾄｩｸさんの仕事は芸能関係らしく、
なかなかうちの休みと時間が合わないまますっかり新緑の季節になった。


やっとお互いの休みが重なったある日＿＿


「オンニ！私これでおかしくない？」

「ふふ、もう3回目よ？おかしくない、かわいいわよ」


この日のために新調した可愛らしいピンクのサマーニットに
フワフワのスカートを履いたナナさんは何度も店の鏡に自分を映して私に確認する。

乙女だなぁ…


私はといえば、サンドイッチにキンパに果物の準備で忙しかったのもあったし
普通にジーンズにカットソー、薄手のニットカーディガン。


「もう〜オンニったら普段着じゃないですか！！」

「え？そう？一応これも洗いたてだよ？」

「そういう問題じゃなくて…」


プップー、と店の外から聞こえたクラクションにナナさんが外に飛び出した。


「来た！！」



そして私は、彼と再会した＿＿＿



*

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